ウェブ広告運用支援×フリーランスの可能性 上級ウェブ解析士 田島 佑哉(たじま ゆうや)さん

「仕事とデジタルマーケティングと資格」をテーマに、ウェブ解析士協会会員の働き方を深堀りするインタビュー。81人目は、リスティング広告運用支援を中心に事業支援を続けている アミジャット 田島 佑哉(たじま ゆうや)さん。フリーランスへの注目が集まる昨今、ウェブ広告運用に特化して開業したい方へ伝えたいあり方を聞きました。

(インタビュー・編集:ウェブ解析士 ふじねまゆこ)

目次

ホームページからのお問い合わせ・受注が8割の理由

――田島さんは2017年に独立し、ウェブ広告運用支援を展開されているそうですね。しかも、受注のきっかけのほとんどがご自身のホームページとのこと。スゴイですね!

 田島 佑哉さん(以下、田島さん):8割以上がホームページからのお問い合わせから発注に至っています。独立したばかりの頃は、ほぼ全ての受注がホームページの問い合わせでした。

――どのような記事の流入が多いのでしょうか?

田島さん:意外なことに、独立して1年目の振り返りをまとめた「フリーランス独立1年目の収入を公開」が一番の流入元です。この記事をきっかけに他のコンテンツを回遊し、お問い合わせをいただいている流れです。

検索キーワードでいうと、「Web広告 フリーランス」とか、「リスティング広告 フリーランス」みたいなキーワードでアクセスする方が多いと思います。

田島さんの記事。実績と考えがありのままに書かれていて参考になります。記事はこちら

――記事を読みましたが、ウェブ解析士のエッセンスがたくさん含まれていて、フリーランスの方々にも参考になると思いました。

田島さん:ありがとうございます。記事では、今までの経験や、やってみたこと、ちょっとマニアックだけど知っている人が読めば納得してもらえる内容を書いています。逆に、「……とは」から始まる記事は、誰が書いても同じ内容に思えてモチベーションが上がらないので、オリジナリティのある内容を心がけています。

 フリーランスが広告運用支援のチャンスを掴むには

――広告運用をフリーランスに依頼するケースは珍しいと思いますが、田島さんはどのようなニーズに応えているのでしょうか?

田島さん:初めてリスティング広告支援を依頼する企業は広告代理店に依頼しますよね。そこである程度の知識と経験を得た後、フリーランスを含む他の選択肢が浮かぶと思うんです。

あえてフリーランスに依頼するのは、そのプラスアルファの強みにニーズがあるから。成果を出すのは大前提で、他社にはない対応の早さや、柔軟性、得意分野が求められます。広告代理店と同じサービスレベルだったら、信頼のある広告代理店の方が良いはずです。信頼以上のメリットを提示できなければ、フリーランスで広告運用の仕事を続けることはなかなか厳しいのかなと感じます。

――そのとおりですね。田島さんは12年前に上級ウェブ解析士を取得され、広告以外の知識・経験も豊富にお持ちだと思いますが、現在のお仕事でウェブ解析士の資格知識が役に立った場面はありますか?

田島さん:ウェブ広告だけではなく、Googleアナリティクスやタグマネージャーの設定や、お客様と制作会社の間に立ってやり取りをするときなど、広告支援だけではないプラスアルファの提供ができる点で、資格を取得してよかったと思っています。

例えば、アクセス解析や広告の設定タグは技術的な専門知識が必要ですから、制作会社などステークホルダーとの連携が欠かせません。クライアントから制作会社へ伝えてもらうよりも、私が直接やり取りしたほうが時間も負担も軽減できます。そういう意味でも、コアな知識だけでなく、幅広い分野の知識を身につける点でプラスになると思いますよ。

――ありがとうございます。ズバリ、ウェブ広告専門のフリーランスになるならば、ウェブ解析士は取るべきでしょうか?

田島さん:べき論で考えると、ウェブ解析士がなくてもフリーランスになれます(笑)。ただ、受講費が何十万円もかかるスクールに行く前に、お手頃価格のウェブ解析士に挑戦してみてから、違う資格やスクールを検討するのがいいかもしれないですね。

365日の管理画面チェックが信頼と自信を育む

――広告代理店や事業会社にいた時と、フリーランスで違うことはありますか?

田島さん:正直に言うと、フリーランスになった今のほうが責任の重さを感じます。会社なら成果への責任を組織で担保してくれますが、フリーランスは失敗が収入に直結します。前職でも「お客様のことを自分事として考えなければいけない」と言われていましたが、フリーランスの今だからこそ、この言葉の重みを感じますね。

――私も広告運用の経験があるのですが、胃がキリキリしてしまって……。メンタル面の乗り越え方ってありますか?

田島さん:あくまで私の場合ですが、365日欠かさず管理画面で数字を見るようにしています。休日も、体調を崩しても、絶対に欠かしません。自分が納得するまでチェックと分析を続けていれば、万が一ミスがあってもすぐ見つけられます。成果が出ないなら、それは自分の力不足だからしょうがない。そんな心持ちで続けてきたので、今まで大きなミスをしたことはありません。

広告運用の継続の仕方も、田島さんのブログで公開されています。記事はこちら

――田島さんの記事でも、日々のチェックと積み重ねをずっとされていると拝見しました。広告に限らず、どんなお仕事も、毎日の積み重ねが成果・自信につながるんですね。

田島さん:僕はサッカーが好きで、よく応援に出かけるのですが、サッカー選手ってどんなに上手い選手でも試合前の基本練習を欠かしません。毎日、基本を徹底的に行うこと。朝の歯磨きくらいの感覚でやるのが重要なんだなと思います。

目指すはウェブ解析士マスター

――上級ウェブ解析士を取得して12年間、印象的だったことを教えてください。

田島さん:一番は、2020年にウェブ解析士マスターへ挑戦したことです。結果は、私の努力不足で不合格でしたが、講座で得た経験は大きいと感じています。それに、業界トップレベルの方々に出会うきっかけができたので、挑戦してよかったです。今も一緒にSNSで交流しながら学ばせてもらっています。

――マスター講座は少人数かつ、エバンジェリストとして意識の高い方々が参加しますし、半年かけて各分野を学ぶので、非常に濃い経験ができると聞きました。

田島さん:そうですね。個人的に強く印象に残っているのは、レポート作成の課題で先輩のレポートを見たときですね。初めは課題の要求の高さから尻込みしていたのですが、先輩のレポートは読みやすくて伝わりやすくて、本当にすごいレポートでした。これは文句言ってた自分が未熟だなと痛感しましたね。

いつかまたチャレンジしたいです。上級ウェブ解析士という肩書に、ちょっと物足りなさも感じてきたところですから。

――応援しています!最後に、田島さんと同じく資格取得を考える方にメッセージお願いします。

田島さん:ウェブ解析士は取得後にいろいろなジャンルの有資格者と交流できる点も大きなメリットです。フリーランスは組織と違って1人ですから、相談できる人を求めてウェブ解析士協会に参加するのも一つの選択肢だと思います。

あとがき

最近、田島さんに広告運用支援で独立を考える方から質問が寄せられているそうです。未経験ではハードルが高い印象がある分野ですが、田島さんが仰るように、ウェブ解析士で広告以外の全体感を掴んでおくと、向き不向きの感触も分かりますし、先駆者と知り合うきっかけにもなるので、まずはウェブ解析士に挑戦してみるのがオススメです(ふじね)

関連リンク

田島さんのサービスページ:リスティング広告の運用代行|ご依頼はアミジャットまで
https://amijat.work/service

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