“大失敗”を糧に、デジタルマーケティング初心者に寄り添う南谷 信介さん

「仕事とウェブ解析士」をテーマにお送りさせていただくウェブ解析士インタビュー。4人目は現在ディーピーティー株式会社でインハウスとしてウェブ解析士マスターをしている南谷(なんや)さん。現在は社内でデジタルマーケティングを先導していく立場をとっておられます。

2019年からマスター資格の維持要件として「認定講座カリキュラムへの提言」か「オリジナル講座の資料提出」があり、認定講座を行っていない南谷さんはオリジナル講座の資料提出第一号となりました。その内容も含め、そもそもどんな経緯でウェブ解析士マスターまで至ったのかを伺いました。

(インタビュー・編集:ウェブ解析士マスター 小杉 聖)

DTP所属のウェブ解析士マスター、南谷さん
目次

デジタルマーケティング初心者の力になりたい

オリジナル講座提出、第一号おめでとうございます!普段は認定講座をされないんですよね?

ありがとうございます!……というか、早めに出しただけなんですが(笑)
ウェブ解析士マスターとして認定講座は行っていないので、こういう資格維持条件を出されたことでアウトプットする機会を得られたことは、私にとって非常に良かったですね。会社の中にいると、半径5mくらいの視野の狭さで生活しているように感じていますし。
とはいえ、それほど大それたスキルを持っているわけではないので、社内の新人研修の一環として「デジタルマーケティングの傾向と対策」と題し、はじめてデジタルマーケティングをやる方向けの講座を行いました

初心者向けの講座なのですね。

はい。私自身、過去にデジタルマーケティングをやらなければならなくなった際に苦労したことが結構あったので、その時に知りたかった内容をお伝えできれば、同じような経験をしている方の参考になるかなと思ったのがきっかけです。

おお、いいですね!どんな内容なのかざっくり教えていただけますか?

まず大きく、マーケティングは変わるところと変わらないところがあるよ、と。それらに対して(出典元を記載した)統計データで傾向をつかんでから、「CPDA」で対策するとわかりやすいですよ、という流れですね。あとはおまけ的に広告代理店とのつきあい方も追加しています。

「PDCA」ではなく、「CPDA」なんですね。

「PDCA」は有名ですが、高度経済成長時代の大量生産や安定した時代に使えるフレームワークなので、現代ではこの順序だとうまくいかないんですよね。そこで、C→P→D→Aの順番で掘り下げていき、デジタルマーケティングを始めたばかりの方でも「こんな視点で運用していけばいいのか〜」と一歩踏み出せるようなものにしました。

最初の一歩となるベイビーステップって大事ですよね。

ウェブ解析士取得のきっかけは、とある事業の大失敗から

そもそも、南谷さんがウェブ解析士を取得したのは2013年頃ですか?当時はまだ “初級” ウェブ解析士の時代でしたね。

そうですね、初級・上級と取得してから、マスターはその3年後くらいに取得しました。その「初級」を取得したきっかけは……ちょっと失敗談になってしまうのですが……これオフレコのほうがいいんですかね。

お話しできる範囲で良いですよ(笑)

以前、東京支社でソーシャルメディア事業に関わっていたんです。ですが、これがうまくいかなくて、事業の撤退に至りました。ちゃんと報告はしなければならないと思ったものの、事業の失敗をうまく伝えられないことに焦りを感じました。これをしっかり伝えないと、将来にまた同じ失敗を繰り返すかもしれないと思ったんです。そこで、ビジネスの構造を理解するためのノウハウを探していたところ、ウェブ解析士に出会いました。

少し照れながら話す南谷さんでしたが、自分が同じような立場にあったらどうしていただろう……と考えると、言葉が出ませんでした。その責任感と前向きさが、今、名古屋でお仕事をしていることにつながっていたのです。

当時はまだオンラインで受けられる体制ではなかったので、近場で取得できるところとして、横浜のハマ企画さんにお世話になることにしたのです。そうして上級までに得られたノウハウのおかげで、事業レポートを提出することができたんです。

なかなか壮絶だったんですね……

でも話はこれで終わらずに、そのレポートは経営者層にまで見てもらえたんですよね。そうしたらトップから言葉をかけられて、別部署に行かないかという話にまで発展して、名古屋の本社に行くことになったんですよ。だから今、名古屋にいるんです。

なんと……!
ウェブ解析士マスターの資格は、本社に異動する際に取られたものなんですか?

いえ、名古屋に異動してしばらくしてからですね。私、課長になりたくて。

課長に(笑)

最初はもう、欲望だけでした(笑)
(ウェブ解析士協会代表理事の)江尻さんに、ウェブ解析士マスターになる目的を聞かれたとき、「課長になりたい」と言ったんですよ。そうしたら江尻さんから「それはちょっと違うんじゃないんですかね」と言われたんです。

仕事のピークを65歳にしたいというキャリアプラン

だから、会社だけの狭い視野ではなく、改めて広い視野で自分の人生を考えたとき、今の仕事のピークを65歳にするとしたら、今のうちに何ができるのかを考えてみたんです。若い時は色々と無理がきくから何でもできるんですが、歳を取ると同じようには働けなくなりますよね。
今後、もし会社を辞めることになったとしても、ウェブ解析士としてのつながりから自分の社会的な寿命を伸ばしていけば行動範囲も広がって、歳をとっても社会とつながっていけるんじゃないかと思うんですよね。ウェブ解析士マスターとして実績を積みつつ、社会に関わりながら貢献していけたらいいなと考えるようになりました。
このように考えられるようになったのも、ハマ企画の講師である田中さんのおかげでもあります。こんな人とつきあっていきたい、こんな人になりたいと思えたんです。
田中さんには、ウェブ解析士の講座はもちろん、取得後も手厚くフォローしていただいて、マスターを取得する際にも色々聞いていただいて、腹をくくることができました。本当にありがたかったです。

なるほど、自分の社会的な寿命を考えるのっていいですね。

それからウェブ解析士マスターの資格に臨む気持ちは決まったものの、個人が払うにはちょっと……な金額だったので、とにかく上司に相談しました。会社としても1人の研修費としては安くなかったと思いますが、「一発合格ならいいよ」と言われたんです。そこからは猛勉強しましたね。

マスター講座は、いろんな意味で地獄を見ますよね……(遠い目)

ええ……最初のマクロレポートで予想以上にダメ出しをもらったときには、目の前が真っ暗になりました(笑)
でも、小手先の修正では落ちると思ったので、結局、レポートの構成を一からやりなおしたんです。ロールプレイングの課題も、家で1人でやってみたり、講座当日の移動時間も惜しんでやりましたね〜……人生で、泣きながら課題をしたのはこれが初めてかもしれません。だから今でも大変なことがあっても、あのマスター講座を乗り越えたんだからなんとかなるって思えるんです。

ウェブ解析士の取得で、人生が変わることもある

セミナーをする南谷さん

今年、新卒で入ってきた方がウェブ解析士の資格を取得したいと言っているので、ロールモデルになるために背中を見せつつ、本人が「ウェブ解析士を取って良かった!」と思えたらいいですね。

同じように、ウェブ解析士をこれから取りたいと思っている方へのメッセージなどありますか?

そうですね、「ウェブ解析で人生変わることになるので、ぜひ受けてみて!」と伝えたいです。私はインフラ関係をやっていましたが、ウェブ解析士の資格取得を通して、たくさんのアクションができるようになりました。ですから、興味を持ったらぜひ受けてほしいですね。

あとがき

終始ニコニコとした笑顔でインタビューを受けてくださった南谷さん。ウェブ解析士の資格を取得するまでの壮絶な経験をしっかり糧にして前に進んだ結果、今があるのだということをしみじみと感じました。今後も “わからないことがわからない” 実務担当者に寄り添いながら、自社のウェブマーケティングを支える縁の下の力持ちとしての活躍が期待されます。

南谷さんのように企業のウェブマーケティングを支えるインハウスとして活躍されているウェブ解析士の方は少なくありませんから、お話を聴けるのはとても貴重な機会でした。

だからこそ、資格を取得後には「ウェブ解析士会議」などのさまざまなウェブ解析士が集まるイベントに参加して、ぜひお互いの状況を共有しあってみてください。きっと勇気づけられることがたくさんあると思います。

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DTP所属のウェブ解析士マスター、南谷さん

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