2022年版テキストの編集方針について

こんにちは、ウェブ解析士カリキュラム委員会です。

2022年版テキストは、2021年12月 発売予定です。
内容についてご紹介いたします。

第1章 ウェブ解析と基本的な指標

2021年版は、社会の変化とデジタルマーケティングの変遷をウェブ解析を基軸に紹介し、ウェブ解析と何か、ウェブ解析士の仕事とは何か、ウェブの基本的な仕組み、ウェブ解析に使われる4つの視点、新しいプラットフォーマーや経済圏の動き、マーケティング0として日本のマーケティングの起源について説明しました。
 2022年版では、社会の課題、技術の革新、消費者の行動が目まぐるしく変化することを踏まえ、効果的なウェブ解析を行うために、より視野を広げる必要があると考えました。
 そのため、社会の課題を的確に捉えてウェブ解析の範囲を明確に定義し、ウェブ解析を使いこなすウェブ解析士の役割を定義しつつ、最新のモラル、法律を捉え、新しい経済圏の動きを紹介します。2022年以降の社会の動き、デジタルマーケティング、ウェブ解析の動向を見据えた内容にしていきます。

第2章 環境分析とマーケティング解析 

2021年版は、マーケティング・リサーチによるユーザー分析と、マーケティング解析やウェブ解析を並列に扱いました。ややもすると、ウェブ解析士はウェブの中だけの知識を磨けばよいとする考えがありますが、昨今、ウェブ解析を行うにあたっても事業を行うためのフレームワークや事業分析・戦略立案などの知識を持つことが、不可欠になってきています。
 そこで2022年版では、「2-2 環境分析と戦略立案」を拡大して「マーケティング概論」の「あたらしい考え方」として「イノベーションのジレンマ」や「エフェクチュエーション」の理論を説明、ウェブ解析士を学ぶ人達が事業戦略を組み立てる能力を学ぶ道筋をつけることとしました。それにより「マクロ解析とミクロ解析」のイントロダクションになる構成としています。

第3章 デジタル化戦略と計画立案

2021年版は、デジタル化戦略と計画立案としてMELSAモデルを紹介しました。MELSAモデルとして、認知拡大、認識深化、興味関心促進のための「メディアモデル」、インターネット上での売り場としての役割を持つ「イーコマースモデル」、 BtoBやサービスを事業とするにあたっての見込み客醸成のための「リードジェネレーションモデル」、既存客のロイヤリティ向上を主とし、サポートコスト削減、リード獲得のための「サポートモデル」、顧客のLTV向上のための「アクティブユーザーモデル」を詳説し、KPIや計画立案の方法へも言及しました。
 しかし、オフラインの事業をオンラインへ展開させること前提とすることは、社会課題、技術進化、消費者の行動の変化との乖離が生じています。それは実店舗を持たず、インターネットを起点とした事業が多く見られるようになったからです。オンラインとオフラインを融合した新しい時空間で、消費者行動体験を作るというOMO(Online marges with Offline)の考え方が浸透してきました。
 2022年版では、MELSAモデルを踏襲しつつ、2022年以降の社会の動き、事業理解、事業の目的、事業戦略の展開、を見据えた内容にします。

第4章 ウェブ解析の設計

2022年版では、5章以降に登場する広告やソーシャルメディア、オーガニックサーチなどの章を学ぶうえでベースとなる「基礎知識の修得」を目的としました。
 そのため、2021年版では4章に含まれていた「広告効果測定」「ソーシャルメディア解析」「オーガニックサーチ解析」「モバイルアプリ解析」を、5章以降の章へ移動しています。
 一方、アクセス解析を行う上で欠かせないパラメーターやウェブマスターツールなどの「流入に関する設定」を4章に新設しました。また、アクセス解析ツール GA4(Googleアナリティクス4)についても、2021年版ではGoogleアナリティクスの一部として解説していましたが、2022年版では新しくGA4専用の見出しを立てています。
 4章は、ウェブ解析の設計全体像から始まり、流入に関する設定、アクセス解析の計測方法とツールの特徴、コンバージョン設定の例、タグマネージャーなど、ウェブ解析・アクセス解析の基礎を網羅的に学習できる章となるよう目指しています。

第5章 インプレッションの解析

2021年版では、インプレッションの手法と解析方法を網羅的に記述しました。
 2022年版では、インプレッションの効果と解析について、冒頭に「インプレッション効果の全体像」を加え、集客施策と効果測定を通じた流入最適化を記述します。他方、「ソーシャルメディアのインプレッション効果」「モバイルアプリにおけるインプレッション効果」「動画におけるインプレッション効果」を6章に移動してまとめて述べます。
 また2022年版では、「広告のインプレッション」「メールのインプレッション」「サーチのインプレッション」と「MEOのインプレッション」を詳しく展開します。「サーチのインプレッション」は、6章で説明していた内容を一部、取り入れます。従来のインプレッション手法についても内容をブラッシュアップし、それぞれの効果と解析指標を詳しく説明します。

第6章 エンゲージメントと間接効果

2022年版は、5章との再編を行った上で、ソーシャルメディア(SNS)を中心にエンゲージメントに関する内容を紹介します。
 2021年版の各所に分散していたSNSに関する記述をまとめた上で、メディアの特徴、企業発信視点、生活者視点の考えと進め、インフルエンサーマーケティングも含めます。
 エンゲージメントの考え方が、解析の中でも重要になっていることから「ウェブ解析視点のエンゲージメント」「広告視点でのエンゲージメント」を冒頭で述べ「ソーシャルメディアのエンゲージメント」へと進む構成です。その後、アプリ、動画、チャットというエンゲージメントを語る上で欠かせない内容を記載していきます。
 また、広告に関する内容もこの6章に含めますので、SNSの活用を中心にエンゲージメントに関する解析を体系的に理解できるようになります。

第7章 オウンドメディアの解析

2021年版では、オウンドメディアの解析を中心に説明を行いましたが、2022年版では、解析だけでなく改善手法も記載します。
 まず解析方法では、従来通り、「ユーザー」「トラフィック(チャネル)」「コンテンツ」「コンバージョン」と4つに分けた解析を説明しますが、変らない解析手法は残しつつも、変化の激しいこの業界に対応できる解析手法についても解説します。また、2021年から適用されるコアウェブバイタルについても触れていく予定です。
 また2022年版では、ウェブ担当者(初学者)が改善方法もイメージできるような内容にします。ABテストのポイント、エントリーフォームの改善などのツール紹介だけでなく、ツールに依存しない解析と改善手法を紹介します。

第8章 ウェブ解析士のレポーティング

2021年版では、ウェブ解析士が実務でレポートを作成する際、気をつけるとより良いポイントと数理統計の基礎を学び、定量的に分析するための必要知識について記述しました。また、章末にグローバルでのレポーティングについても記述しました。

2022年版では、レポート作成時に必要な、定量的もしくは定性的に事実をまとめるための学習と、それらを適切に組み上げる論理思考のポイントを学習できる章を目指します。

そのため、レポート作成までの手順とレポート内での表現方法についての整理などを含むブラッシュアップを予定しています。また数理統計の基礎の部分に関しては、他資格の動向なども踏まえ学習内容のブラッシュアップを行います。数理統計部分では次の2点です。

(1) 基本統計量の内容と特性について、単に計算できるだけでなく、それらの値から読み取れる内容について説明します。(2) 各種分布について、近似している分布に対する知識がないと、ツールの誤利用などを通して間違って定量分析をしてしまうことがあるため、各種分布について詳述します。

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