お客様へのコミュニケーションを最適化する!見込顧客の3つのフェーズ分けとは

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

あなたは、「ウェブサイトの載せる情報」「メルマガやSNSでの発信」「店員や営業マンの接客」など、様々なシーンにおけるお客様とのコミュニケーションの内容を戦略的に考えることができていますか?

お客様にどんなことを伝えれば良いのかが分からないというお悩みをお持ちの企業様も少なくありません。

今回は、お客様への情報発信・情報提供の内容を考える際に有用な3つのフェーズ分けに関するお話をいたします。

自社の商品やサービスの売上をさらに向上させるために、お客様への最適なコミュニケーションを考えたい企業様は、ぜひご一読ください。

目次

お客様にはどんなことを伝えれば良いのか

「ウェブサイトにはどのような情報を載せれば良いか」「メルマガやSNSでどのような情報を発信すれば良いか」「店員や営業マンはどのようなトークをすれば良いか」など、お客様への情報発信・情報提供の内容に関して悩んでいる企業様は多いのではないでしょうか。

弊社ではクライアント企業様から、情報発信・情報提供の内容に関するアドバイスを求められた際、「潜在ニーズ」「顕在ニーズ」「購入後」の3つのフェーズに分けて整理をしてお話しをしています。自社の見込顧客をこの3つのフェーズに分けて考えることで、戦略的にコミュニケーションの内容を考えることができるようになります。

1.「潜在ニーズ」フェーズ

「潜在ニーズ」フェーズとは、何か商品やサービスを探している訳ではなく、「欲しい」「必要だ」という感情が特に何も芽生えていない状態です。もちろん「何一つとして全く困っていることが無い」というような人はこの世に存在しません。潜在的には何か困りごとや悩みなどは持っています。ただ「その困りごとや悩みを、何か商品やサービスを使って解決したい」という心理状態にまでは至っていないということです。世の中の人々の大多数は、この「潜在ニーズ」フェーズに属していると言えます。

「潜在ニーズ」フェーズの見込顧客は、あなたの会社の商品やサービスには「無関心」の状態です。このような状況においては、まず一旦は商品やサービスの存在や名前を知っておいてもらうことを目的にマーケティング戦略を考えていきます。無理に商品やサービスを買ってもらうためにアピールをするのは逆効果です。

将来的に「困りごとや悩みを解決したい」という欲求が生まれた際に、「あ、そういえば、こんな商品があったな」といち早く思い出してもらえるようにしておくことを目的にマーケティングを行います。

2.「顕在ニーズ」フェーズ

「顕在ニーズ」フェーズとは、「何か商品やサービスを購入することで、困りごとや悩みを解決したい」という状態です。このフェーズにおいては、見込顧客は自分の困りごとを解決するための手段として最適な商品やサービスはどれかを見極めたいという考えで、積極的に情報収集を行っています。「機能面で後悔をしたくない」「価格面で損をしたくない」など、納得して購入をするためにできるだけ多くの情報を集めたいという心理状態です。

このような状況においては、いかに見込顧客が求めている情報を的確に分かりやすく伝えられるかが重要になります。機能のことが気になっている人に対しては、商品やサービスの機能詳細をしっかりと納得いくまで伝えることが必要です。価格のことが気になっている人に対しては、曖昧にせずにはっきりと明確に価格を伝えることも必要でしょう。 それぞれの見込顧客の求めている情報を把握した上で、しっかりと情報を伝えなければならないので、ウェブサイト上だけでの情報提供ではなく、店員や営業マンなど人間がFace to Faceで直接会って会話をすることが必要になる場合もあります。

3.「購入後」フェーズ

あなたの会社の商品やサービスを購入した後のフェーズが、「購入後」フェーズです。購入をしてもらうまでは積極的にマーケティングを行なっているのに、購入した後のお客様をほったらかしにしているような企業様もよくいらっしゃいますが、それは非常にもったいないことです。

「購入後」フェーズにおいては、いかにその商品やサービスを気に入ってもらい、顧客の生活に欠かせないものにしていく、使い続けてもらうということを目的にマーケテングをします。また、購入してもらったものとは別の商品の購入を促す「クロスセル」や、購入してもらったものに関連する上位商品の購入を促す「アップセル」などの戦略を考え、以前の記事(https://www.waca.associates/jp/knowledge/57556/)でも解説をした「LTV」=Life Time Value(ライフタイムバリュー)の最大化を目指します。

フェーズ毎にコミュニケーションを最適化する

マーケティングにおいては、「見込顧客のフェーズに合わせて、コミュニケーションの内容を最適なものに変える」ということが重要です。

「潜在ニーズ」フェーズにおいては、自社の商品やサービスに関することを伝えても「押し売りをされている」と感じて見込顧客の心が離れていってしまいます。例えば「美容液」を販売している場合、このフェーズにおいては美容液のことは話さない方が良いでしょう。このフェーズの見込顧客は「美容液」自体を求めている訳ではなく、「綺麗になりたい」「異性にモテたい」というような潜在的なニーズを持っている状態です。ですので、「綺麗になるためには運動も大事なので、このようなエクササイズがおすすめ」や「異性にモテるための最新の流行ファッショントレンド」というような話が求められています。美容液とは直接関係のない、お役立ちの情報を提供することが大切です。

次に「顕在ニーズ」フェーズにおいては、自社の商品やサービスに関することを的確に伝えることが求められます。いつまでも美容液とは直接関係のないお役立ち情報ばかり伝えていても、購入検討をしている見込顧客が求めている情報提供にはならず、検討から外されてしまいます。ここでは、「美容液の成分の詳細説明」「美容液の特徴」「他社の美容液との違い」「美容液によって得られる効果」「美容液を利用しているお客様の声」「美容液の価格」などを分かりやすくしっかりと伝えることが大切です。必要に応じて、購入の背中を押すような、期間限定での特別割引案内などをすることも有用です。

「購入後」フェーズにおいてはどうでしょうか。ここでは、美容液を使い続けてもらうことを目的にしますので、例えば「より美容成分が浸透しやすい塗り方」などが考えられます。他にも「クロスセル」を意識して「美容液を染み込ませて使えるパックシート」を紹介したり、「アップセル」を意識して「より有効成分が多く入っている上位の高級美容液」を案内しても良いかもしれません。

大切なのは想像力!

マーケティングにおいて最も大切なことは、「お客様の気持ちになって考える」ということです。今回ご紹介した3つのフェーズを頭に入れながら、それぞれのフェーズの見込顧客がどのようなコミュニケーションを求めているか、どのような情報を欲しているかを想像してみましょう。今回は「美容液」を例にしてお話をしましたが、BtoC商品であっても、BtoB商品であっても、考え方は全く同じです。

以前の記事(https://www.waca.associates/jp/knowledge/57309/)で、お客様のことを想像するための具体的な方法もお伝えしましたが、社内関係者で集まって「それぞれのフェーズの見込顧客には、どのようなコミュニケーションをするのが良いか」をぜひ一度話し合ってみてください。

きっと、今よりもさらにお客様の心に刺さるコミュニケーションが実現でき、さらなる売上の向上につながるはずです!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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