Google検索のスニペットが250文字に倍増したことへの実務的な対応

株式会社まぼろしの益子貴寛です。

Googleの検索結果画面(SERP)で、ページタイトルのあとに表示されるスニペット(概要文)の量が、最大で全角250文字前後に増えました。これまでは120文字程度だったので、ほぼ倍増です。

実際の検索結果画面を見てみましょう(「AI」というキーワードで検索)。

さて、このようにスニペットの文字数が倍増したことを受けて、実務的な対応策を探ってみます。

目次

どう対応するのが現実的なのか?

まず、スニペットの前提条件として、次の点を理解しておきましょう。

  • meta descriptionがスニペットとして使われることもあるが、使われないこともある(ページ内のテキストが自動抽出される)
  • meta descriptionは、ランキング(検索順位決定)の要素ではないとされる
  • meta descriptionの長さが、クリックの誘引に直結するわけではない

加えて、実務的に考えると、meta descriptionを1ページずつしっかりと考えるのは、かなりの手間です。全角250文字に倍増したことで、いっそう手間が増えることになるでしょう。

テキスト量が少ないページであれば、全角250文字のmeta descriptionを考えることが、そもそも難しいケースもあります。また、スニペットで情報を伝え切ってしまうと、かえってクリックが減るページもあるでしょう。

表示領域の狭いモバイルでの検索結果では、スニペットを全角90文字前後にとどめており、長めのmeta descritptionを指定しても意味がないことになります。

こう考えると、meta descriptionに力を注ぐことに意味が見い出せない、というのが本音です。

Google Search Consoleの検索アナリティクスを確認し、CTR(クリック率)が低いキーワードに対応するページに長めのmeta descriptionを指定することで、CTRの向上を目指す、といった対応策も考えられます。

しかし、上記のとおり、モバイル検索へのインパクトは期待できませんので、それほどの効果は見込めない気がします。

ということで、最近、私がリニューアルを担当したWebサイトでは、すべてのページでmeta descriptionを指定しない(Googleの自動抽出にまかせる)ようにしています。

まとめ

HTMLのmetaまわりについて、私は次のような方針で実装しています。

  • title要素は「ページ名 | カテゴリー名 | サイト名」(ページ名について、記事の場合は長くなってもよいので具体的に書く)
  • meta descriptionは指定しない
  • meta keywordsは指定しない
  • OGPは指定する
  • Twitter Cardは指定する

もちろん、トップページだけは、meta descriptionをしっかりと指定しておく、といった判断もあってよいでしょう。

og:descriptionは全角90文字程度が適当であり、Googleのモバイル検索の表示文字数とほぼ一緒なので、og:descriptionと同じ内容をmeta descriptionでも生成させておく、という判断もありえます。

仕様変更は、これまでのやり方を見直すよい機会。みなさんもベストプラクティスを探ってみてください。

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この記事を書いた人

株式会社まぼろし 取締役CMO。1975年、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院商学研究科修了。
ウェブサイトの企画、設計、プロジェクトマネジメントから、
リスティング広告運用、ソーシャルメディア運用、
アクセス解析レポーティング、ランディングページ設計、SEOまで、
ウェブマーケティング全般を担当。Google アナリティクス認定資格者(GAIQ)。Google AdWords認定資格者。
社団法人 全日本能率連盟登録資格「Web検定」プロジェクトメンバー。日本マーケティング学会 会員。主な著書に『Web標準の教科書』(秀和システム)など。

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