ウェブ集客成功のかなめ!「目標キーワード設定」の具体的方法とは

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。 SEOやリスティング広告など、ウェブ集客施策を効果的に実施する上で最も重要なプロセスの一つが「目標キーワード設定」です。どんなに頑張ってSEOやリスティング広告などを実施したとしても、そもそもどのキーワードを狙うのかといった方向性が間違っていた場合、たとえ上位表示を獲得できたとしても、集客が思ったようにできないという事態に陥ってしまいます。
今回は、そんなウェブ集客成功のかなめである「目標キーワード設定」を実施するにあたっての具体的な方法やツールについて、解説いたします。
目次

目標キーワードとは

SEOやリスティング広告などのウェブ集客施策の大きな目的の一つは、「自社のウェブサイトに一人でも多くの人を集めること」です。
その為には、当たり前の話ですが、お客様から喜んでいただけるような、お客様からのニーズのある情報(コンテンツ)を多くウェブサイトに掲載する必要があります。 では、「お客様が喜ぶ情報」とは、具体的にどのような情報なのでしょうか?
人は、そもそも「何かを知りたい」という欲求があるからインターネットで検索をします。つまり、人々がどのようなキーワードで検索をしているのかを考えるということが、「お客様が喜ぶ情報」を考えるということなのです。 目標キーワードとは、自社のウェブサイトをどのような検索キーワードで上位表示することを目指すのかを目標として定めたものです。
仮にあなたの会社が中古車の買取をビジネスにしている場合、目標キーワードとしては、「車 売却」などが思いつくのではないでしょうか?

情報(コンテンツ)の供給量を知る

目標キーワードの設定にあたっては、まずは、特定のニーズに対して、それを解決するための情報(コンテンツ)が、世の中にどの位あるのかを調べてみましょう。 たとえば、Google で「車 売却」と検索してみると、検索結果一覧の一番上に、約60,000,000件という表示が出ます。(本コラム執筆時点現在)
つまり、「車 売却」というニーズに対しては、それを解決するための情報(コンテンツ)が約6,000万件あるというように解釈することができます。 これに、「書類」というキーワードを加えて、「車 売却 書類」と検索すると、約 12,500,000件と表示されます。(本コラム執筆時点現在)
これは、「車 売却 書類」というニーズに対する情報(コンテンツ)は、約1,250万件あるということです。先ほどの「車 売却」の6,000万件と比べると、情報(コンテンツ)の供給量が少ないことがわかります。 では、「書類」ではなく「税金」というキーワードに変えて、「車 売却 税金」ではどうでしょうか?約6,680,000件と表示されました。(本コラム執筆時点現在)
約668万件では、先ほどの「車 売却 書類」よりもさらに情報(コンテンツ)の供給量が少ないことがわかります。 情報(コンテンツ)の供給量が多いということは、それだけ競争が激しいということですので、当然そのキーワードで上位表示を狙うことは困難になっていきます。
今回の例でいえば、「車 売却 税金」というキーワードでの上位表示を狙って情報提供をした方が、検索結果での上位表示は狙いやすいということがいえます。みなさんも実際に検索をして、何件の検索結果が表示されるか試してみてください。

情報(コンテンツ)の需要量を知る

目標キーワードを設定するためには、前述の情報(コンテンツ)の供給量だけではなく、需要量も確認をしましょう。
いくら供給量が少ない穴場のキーワードを発見したとしても、そもそも、そのキーワードで検索する人の数が少なければ=需要量が少なければ、上位表示を狙ったとしても意味がありません。 特定のキーワードにおける需要量=検索回数がどの位あるのかを調べるには、Google キーワードプランナーを利用すると良いでしょう。 Google キーワードプランナーは、Google アカウントを持っていれば誰でも無料で利用できます。そして検索エンジン「Google」において、特定のキーワードを入力するだけで、月間平均検索ボリュームがどの位あるのかを簡単に調べることができます。
たとえば、先ほどの例で出した「車 売却」の月間平均検索ボリュームは4,400回、「車 売却 書類」は1,300回、「車 売却 税金」は590回であることがわかります。(本コラム執筆時点現在) つまり、「車 売却 税金」というキーワードは、「情報(コンテンツ)の供給量が少なく、ライバルが少ないキーワードですが、需要量も少ない」ということがいえます。
目標キーワードの設定において、もっとも理想的なのは、このようなキーワードではなく、「情報(コンテンツ)の供給量が少なく、需要量=検索回数が多いキーワード」、つまり「需要が多くて供給が少ないキーワード」を見つけることです。 また、Google キーワードプランナーでは、月毎の検索ボリュームの傾向を知ることもできます。過去1年間の月間平均検索ボリュームの推移を知ることで、そのキーワードの検索ボリュームが増えているのか、減っているのか、波があるのかなどがわかります。
「検索ボリュームが減少している(=需要量が減ってきている)キーワードよりも、検索ボリュームが安定しているか、増加傾向にあるキーワードを狙った方が良いのではないか」というような戦略を立てることもできます。 加えてプラットフォーム(モバイル端末、タブレット端末、Desktop)毎の内訳、地域別の内訳など、細かな情報を知ることもできます。これらの情報も参考にしながら、自社のビジネスや顧客像と照らし合わせ、目標キーワードを何にするべきかを考えていきましょう。

関連キーワードを見る

関連キーワードとは、特定のキーワードに対して、Google が関連性が高いと考えているキーワードのことです。 たとえば、Google で「車 売却」と検索してみると、検索結果一覧の下の方で、「車 売却 流れ」「車 売却 時期」「車 売却 おすすめ」などの関連キーワードが表示されるのがわかります。(本コラム執筆時点現在) 前述のGoogle キーワードプランナーでは、特定のキーワードに対しての関連キーワードを調べて、関連性の高い順に表示することができます。また、それらの関連キーワードの月間平均検索ボリュームを把握することができます。 たとえば、「車 売却(月間平均検索ボリューム:4,400)」で調べると、その関連キーワードの候補としては、「車 査定(月間平均検索ボリューム:14,800)」「車 売る(月間平均検索ボリューム:6,600)」「車 買取 相場(月間平均検索ボリューム:5,400)」「自動車 買取(月間平均検索ボリューム:1,300)」などが表示されます。(本コラム執筆時点現在) 自分の頭で考えただけでは、「車 売却」というキーワードしか思いつかなかったとしても、「査定」「売る」「買取」「相場」「自動車」などのさまざまな新しい語句を見つけることができます。
また、「車 売却」よりも「車 査定」「車 売る」の方が需要量=検索回数が多いというような、重要な発見もできます。

キーワード予測を見る

キーワード予測とは、Google の検索窓に特定のキーワードを入力すると、そのキーワードに関する複合キーワードをGoogle が自動的に複数表示してくれる機能のことをいいます。Google キーワードサジェストとも呼ばれ、ユーザーがより検索しやすくするための補助機能です。 たとえば、Google の検索窓に、「車 売却」と入力すると、「車 売却 相場」「車 売却 書類」「車 売却 税金」などが表示されます。
また、「車 売却 あ」とGoogle の検索窓に入力すると、「車 売却 アプリ」「車 売却 アップル」「車 売却 アメリカ」などが表示されます。(本コラム執筆時点現在) これらのキーワード予測データは、以下のような無料ツールで一括取得することが可能です。 ・「関連キーワード取得ツール(仮名・β版)」 このツールを使用すると、通常のキーワードサジェスト候補に加えて、ひらがな50音+アルファベット26種類+数字10種類まで、一括して情報を取得することが可能です。
このようなキーワード予測も、目標キーワードを考える上では参考になります。

人々のリアルな言葉使いやニーズを把握する

Yahoo! 知恵袋」や、「教えて! Goo」などのQ&Aコミュニティサービスで、特定のキーワードを入力してみると、さまざまなQ&Aのやり取りを調べることができます。 世の中の人々は、その特定のキーワードに対して、実際にどのような言葉使いをしているのか、具体的にどのようなことで困っているのか、というニーズなどをリアルに把握することができ、目標キーワードを考える上で参考になります。 また、前述の「関連キーワード取得ツール(仮名・β版)」を使用すれば、「Yahoo! 知恵袋」と「教えて! Goo」の情報を一括して取得することができ、非常に便利ですので、ぜひご活用ください。

共起語を把握する

共起語とは、ウェブサイト上で、特定のキーワードと合わせて使用される確率が高い語句のことです。 以下のようなツールを使用すると、特定のキーワードでのGoogle の検索結果上位30サイトにおいて、他にどのようなキーワードが頻出しているかを抽出した頻出キーワードを知ることができます。 ・「共起語検索ツール – Neo Inspiration」 たとえば、「車 売却」で調査をすると、「査定」「買取」「売却」「中古車」「相場」などの共起語を知ることができます。
共起語を調べてみることで、自分の頭だけでは思いつかなかったようなキーワードを見つけることができるかもしれません。

競合他社のウェブサイトからヒントを得る

競合他社のウェブサイトページのソースを見てみましょう。 ウェブブラウザでGoogle Chrome を使っていれば、競合他社のウェブサイトを閲覧中に右クリックをすると、「ページのソースを表示」という文字が出てきます。そちらをクリックすることで、そのウェブサイトのソースを見ることができます。Internet Explorer やSafari などのウェブブラウザでも、同様に簡単にページのソースを表示することが可能です。
表示されたソースの中から、「meta name=”keywords” content=」と書かれている部分を探してください。この「content=」の後ろに書かれている語句が、その競合他社のウェブサイトが意識的に上位表示を狙っているキーワードです。 最新の情報では、このkeyword 部分へ狙っているキーワードを書いたとしても、SEO的には有効でない(Google の検索エンジンとしては特に評価はしない)といわれているものの、過去の設定の名残で、まだ記載をしている企業もしばしばあります。みなさんの競合他社のウェブサイトも何社か実際に確認をしてみてください。 また、以下のような無料ツールを使えば、競合他社のウェブサイトに、検索エンジンからどのようなキーワードでユーザーが検索して流入しているのかを調べることができます。 ・「Similar Web(シミラーウェブ)」 自然検索(オーガニック)経由、リスティング広告(有料)経由に分けて、それぞれどのような検索キーワードで、その競合他社のウェブサイトに流入しているのかが把握できます。 このように、競合他社のウェブサイトからも目標キーワード設定のヒントを得ることができます。

目標キーワードは、あなたのウェブサイトのテーマ

目標キーワード設定は、あなたのウェブサイトのテーマ=主題を決めることでもあります。お客様に対して、ウェブサイトを通じて、どのような情報(コンテンツ)を提供するのかという戦略を練る上で、もっとも大切な作業です。
また、SEOやリスティング広告などのウェブ集客施策を効果的に実施する上でも、非常に重要なプロセスになります。 今回ご紹介した、「目標キーワード設定」を実施するにあたっての具体的な方法やツールをぜひご活用いただいて、戦略的に最適な目標キーワードを設定してください。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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