敵を知ることの重要性!競合分析をする上での具体的な6つの比較項目

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

マーケティングにおいて、競合他社の状況をしっかりと把握して戦略を考えることは非常に重要です。市場の状況を俯瞰的に理解した上で、うまく差別化ポイントを見つけて自社の商品・サービスを訴求することができるようになります。

今回は、そんな競合分析をより効率的・効果的に実施するための方法について、解説をいたします。実際に弊社がクライアント企業様にアドバイスをしている、具体的な6つの比較項目をお伝えいたします。

競合分析をした上で、より成果につながるマーケティング施策を実行したいと考えている企業様は、ぜひご一読ください。

目次

敵を知ることの重要性

「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という格言をご存知でしょうか?敵の状況をしっかりと把握した上で、自分自身のことを冷静に見て戦えば、勝つことができるという意味の格言です。マーケティングにおいても、「敵=競合他社」をよく知ることは非常に重要です。自社の商品・サービスの販促企画を考える際にも、競合他社の状況をしっかりと把握し、必要に応じてアピールの切り口を変えるなどの工夫をすることで、より効果が高まります。「己=自社の商品・サービス」に関する知識が豊富なだけではなく、競合他社を細かく分析することで、市場を知り、自社の商品・サービスをより俯瞰的に理解し、うまく差別化ができるようになります。

弊社では、様々なクライアント企業様にマーケテングに関するコンサルティングを実施する中で、「どのようにして競合分析をすれば良いか、具体的な方法を教えて欲しい」というご質問を頂戴することがよくあります。確かに「競合他社のことを調べる」といっても、どのような観点で比較するかという比較軸のようなものが無いと、なかなか実際に実行するのが難しいのかなと感じています。

今回は、弊社がクライアント企業様にアドバイスをしている「競合分析の際に比較すべき具体的な6つの項目」をご紹介します。

1:競合他社の企業規模

まずは競合他社の企業規模を確認することから始めましょう。資本金や従業員数、売上高など、公開情報から可能な限り調査をして、「大手企業」「中規模」「小規模」などの分類をしてみましょう。「ウェブサイトがかっこいいから大手企業っぽい」などと感覚で判断するのではなく、定量的な数字を基に判断をするようにしてください。

競合他社が大企業の場合には、マーケティング予算も潤沢に持っているでしょうし、企業名だけでもお客様から選ばれる理由になっているかもしれません。もし、自社が中小企業であるのなら、そのような大企業に対して真正面から戦いを挑んでも当然厳しいですので、何か一部分でもエッジの立ったメリットなどを際立たせてアピールをするなどの工夫が必要になります。

2:商品・サービスの内容と価格

競合他社の提供している商品・サービスの内容はどのようなものかをまとめましょう。複数商品がある場合は、どのような商品ラインナップになっているかなど、競合他社のウェブサイトや商品カタログなどをくまなく見ながら情報をまとめていきます。また、価格についてもしっかりと調査をしましょう。「価格はお問合せください」などの表現で、競合他社のウェブサイトに価格が直接載っていなかったとしても、比較サイトや口コミサイトなどでおおよその価格感が分かる場合もありますので、諦めずに情報を収集しましょう。

3:アピールしている訴求ポイントは何か

競合他社が特にアピールしている訴求ポイントは何かを整理します。商品・サービスの質が良いことをアピールしているのか、価格が安いことをアピールしているのかなど、様々な観点で考察してみましょう。「機能が良い」「使いやすい」「デザインが良い」「安い」「顧客満足度が高い」「利用者の数が多い」「歴史が長い」・・・などなど、どういった部分を「ウリ」としてアピールしているかを見ていきましょう。

4:どのような広告を出しているか

競合他社はどのような広告を出しているかを確認します。例えば、Googleなどの検索エンジンで、競合他社の商品名や関連する悩みごとの言葉などをいくつか実際に検索してみてください。この際、検索結果画面に競合の広告が表示されたら、その広告を画面キャプチャして保存しておきましょう。また、SNSなどを閲覧中に競合の広告バナー画像が表示された場合にも画面キャプチャをして保存しておきましょう。競合他社の広告文章や画像などの広告クリエイティブを分析することで、競合他社がどのような観点で商品・サービスをお客さまに売り込んでいるのかを把握することができます。

5:ウェブサイトにどのようなコンテンツを出しているか

競合他社のウェブサイトを確認して、どのようなコンテンツを掲載しているか、どのような情報を発信しているかを分析しましょう。商品情報や会社概要だけではなく、導入事例やお客さまの声、コラムやスタッフブログ、ダウンロード資料、セミナー、動画など、様々な種類のコンテンツを掲載しているかもしれません。また「なぜそのようなコンテンツを掲載しているのか」というような狙いも合わせて想像してみることも大切です。

6:実際に顧客体験をしてみてどう感じたか

以前の記事(https://www.waca.associates/jp/knowledge/31585/)でも、競合他社での顧客体験から得られるものが多いことはお伝えをしました。もちろん、業種業態によっては競合他社の商品・サービスを実際に購入してみるのが難しい場合も多々あるとは思いますが、可能であれば実際に競合他社の商品・サービスを購入してみて、一通りの「顧客体験」を通じて感じたことなどをまとめておきましょう。

競合他社から学ぶ姿勢で真摯に取り組む

前述の6つの観点で複数の競合他社をチェックしたら、自社と比較できるように比較表にまとめていきます。そして、競合他社の取り組みに対して「自社であればどのように戦うべきか」という戦略を考えていきましょう。実際にこの比較表を作成してみると、今まで考えてもいなかったような色々な気づきを得ることができるケースが多いです。そして、それらの気づきを活かしながら、再度、自社の商品・サービスのアピールポイントを考え直すことで、競合他社との差別化を図ることができます。

また、「差別化する=競合他社と違うことをやる」という観点以外でも、「競合他社の良いところを真似る」という観点もとても重要です。「これは良い取り組みだな」と感じたものは、素直に競合他社から学んで、自社のマーケティング施策にも積極的に活かしていきましょう。もちろん100%全てをそのまま真似したのでは単なる模倣品になってしまいますので、自社の商品・サービスの本質的な魅力の軸はブレない範囲で取り入れていきましょう。

他社と比較をして落ち込む必要はない

「隣の芝は青い」ではないですが、競合調査をすることで、「負けている・・・」と落ち込むようなことがあるかもしれません。しかし、マイナスに考える必要は全くありません。たとえ競合が大企業だったとしても、たとえ競合の商品が素晴らしく見えたとしても、あなたの会社の商品・サービスならではの良さや魅力が必ずあるはずです。その魅力をしっかりと深掘りして、差別化ポイントを見つけた上で、戦略を練ってお客さまにアピールをしていきましょう!きっとより良い結果につながるはずです!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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