誰もがはまる!?コンテンツマーケティングで陥りやすい5つの罠とその対処策

誰もがはまる!?コンテンツマーケティングで陥りやすい5つの罠とその対処策

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

今回は、インターネットが発達した昨今において、非常に注目されている手法の一つである「コンテンツマーケティング」について、解説いたします。

コンテンツマーケティングに取り組み始める企業様はとても多くなってきているのですが、いざ実行してみるとなかなか難しいものです。本コラムでは、弊社に寄せられた様々な企業様からのお悩みを5つのパターンに分けて、それらの対処策をお伝えいたします。

コンテンツマーケティングの実行に興味のあるマーケティング担当者様は、ぜひご一読下さい。

目次

コンテンツマーケティングとは

以前の記事でも解説しましたが、コンテンツマーケティングとは、お客様の悩みや課題を解決するコンテンツを定期的にウェブサイトにアップすることで、それらを閲覧する見込顧客の興味・関心を育成し、購入につなげ、さらには自社のファンになってもらうことを目指すマーケティング手法です。

消費者が商品やサービスを購入する本当の理由は、その商品やサービスが欲しいからではなく、その商品やサービスの利用を通じて、「悩みごとを解決したいから」です。インターネットが発達した昨今では、消費者は購買行動の初期段階において、自分の悩みごとを解決するために、Googleなどの検索エンジンで自ら情報を調べることが多いです。

その際、「閲覧者が知りたいこと」=「悩みを解決するための内容の濃い情報(コンテンツ)」が数多く載っていれば、その消費者にとって、「この会社は私の悩みを解決してくれる良い会社だ」と印象が良くなり、その会社の商品やサービスの購入に自然につながっていきます。これが、コンテンツマーケティングの効果です。広告など、企業から消費者への一方的な押し売り感の強いプロモーションによる効果が出にくくなっている昨今において、消費者の立場に寄り添ったコンテンツマーケティングの手法が注目されています。

コンテンツマーケティングで陥りやすい罠

そんな時代背景から、コンテンツマーケティングに取り組み始める企業様はとても多くなってきており、ウェブサイトに掲載するコンテンツも、商品やサービスの説明・導入事例・お客様の声、商品カタログ、商品説明動画、お役立ち資料、コラム・ブログ記事、オンラインセミナー等、様々な種類があります。

これらのコンテンツを数多く制作し続けなければならないため、コンテンツマーケティングに取り組んでいる会社のマーケティング担当者様は、非常に苦労をされています。実際にコンテンツマーケティングに取り組み始めると分かるのですが、「いざやってみるとなかなか難しい」と感じるはずです。

弊社には、様々な企業様からコンテンツマーケティング戦略立案の相談や、コンテンツ制作に関するお悩みが寄せられるのですが、それらのお悩みはいくつかのパターンに分けられます。今回は、それらのパターンを「コンテンツマーケティングで陥りやすい罠」として、その対処策をご紹介いたします。

罠1:途中で息切れしてしまって、コンテンツの制作が止まってしまう

「コンテンツマーケティングに取り組むぞ!」と意気込んでスタートした当初は、月に何十本ものコラム記事などのコンテンツをアップしていくのですが、数ヶ月経つと途中で息切れしてしまって、全く更新がされなくなってしまうケースです。

こちらの罠への対処策としては、「書く作業(執筆担当者)」と「編集する作業(編集担当者)」を分けて役割分担をするなど、1人の人間に負担が集中しすぎないような制作体制を整えることがまず大切です。また、年間制作カレンダーを作って、無理のない現実的なスピード感で、「週1本のコンテンツをアップする」などと決めて、コツコツと制作を進めるための計画を立てて実施するということも重要です。

何事も「継続は力なり」ですので、勢いよく初めてすぐに飽きてしまうのではなく、コツコツと地道に制作を続けられる仕組みを作りましょう。

罠2:商品やサービスの売り込み色が強くなりすぎてしまう

自社の商品やサービスに自信がある企業様の場合によくあるのですが、「うちの商品のこの機能がこんなにすごいんだ」「うちのサービスは他社と比べてこんなに優秀でリーズナブルなんだ」というように、商品やサービスの売り込みのコンテンツが多くなり過ぎてしまうというケースです。

こちらの罠への対処策としては、「閲覧者の悩みごとを解決するための情報提供に徹する」ということです。もちろん、コンテンツマーケティングの目的は、自社の商品やサービスの購入を促すことではあるのですが、一旦その目的を忘れて、閲覧者への有益な情報提供だけに集中して考えましょう。そのコンテンツを読んだ閲覧者が、「あぁ、参考になったな!良かったな」と笑顔になるようなコンテンツを作ることに専念しましょう。

結果は後からついてきます。まずは、徹底した顧客志向でコンテンツを考えてみましょう。

罠3:PVなどの数字にばかり目がいってしまう

論理的に物事を考えることができるマーケティング担当者様がいる企業様によくあるのが、こちらのケースです。

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールによって、PV(ページビュー)などの各種数値を把握することができます。PVとは、ウェブページの閲覧回数ですので、自社のコンテンツがどの程度お客様に興味を持ってもらえているかを測るための指標としては、非常に有用です。また、平均ページ滞在時間や直帰率などの数値も、効果を計測するためには有用です。

しかし、あまりにもこの数字を上げることだけにこだわってしまうと、小手先のテクニックに走りがちになってしまいます。例えば、1つのコラム記事を複数のページに分けて公開すると、1つのコラム記事を読んだだけでも、PV数は増えます。しかし、このように無意味な施策でPV数を増やした所で、当然何の意味も無いですし、複数のページに分かれたことで閲覧者が使いにくくなってしまい逆効果にもなりかねません。

こちらの罠への対処策としては、「本来の目的を忘れないようにする」ことです。コンテンツマーケティングの目的は、「閲覧者に役立つ情報を提供して、自社の商品やサービスのことを好きになってもらうこと」です。決して、「PVなどの各種数値を上げること」ではありません。PVや平均ページ滞在時間、直帰率などの指標はあくまで単なる指標であり、目的ではないことを忘れないようにしましょう。

罠4:デザインの改善ばかりを実施している

コンテンツマーケティングに取り組んでしばらく経った段階で、なかなか成果が出ず、「どうしてうまくいかないんだろう」と悩んでいる企業様によくあるケースです。

「他社のウェブサイトを見ると、見た目(デザイン)がかっこよく見える、自社のウェブサイトは何か古臭くてダサいような感じがする……そうだ、うちの会社のウェブサイトも、もっとかっこいい最先端のデザインにすれば、うまくいくはずだ!」と考えて、ウェブサイトの改修に何百万円もの予算をかけて取り組み始めるというパターンです。

こちらの罠への対処策としては、「見た目よりも中身」ということを心に刻むことです。もちろんウェブサイトの見た目は大事です。古臭いウェブサイトよりは、最新のデザインで華やかなウェブサイトの方が良いかもしれません。しかし、閲覧者は、自分の悩みごとを解決するためのしっかりとした内容の濃い素晴らしい情報が載っていれば、多少見た目が悪くても満足をしてくれるものです。逆に、いくら見た目が素晴らしくても、掲載されているコンテンツが何の役にも立たないスカスカな内容であれば、閲覧者の心には刺さりません。

大事なのは、見た目より中身。ウェブサイトのデザインの改善に予算を使うのであれば、コンテンツの制作に予算をかけることを考えてみても良いのではないでしょうか。

罠5:作って放置しっぱなし

コンテンツを作って、自社のウェブサイトに掲載しさえすれば、あとは勝手に閲覧者が集まってくるだろうと考えて放置をしっぱなしというケースです。

以前の記事でも解説をしましたが、コンテンツは、「見てもらうための努力」をしなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。

こちらの罠への対処策としては、上記の記事でもご紹介した通り、メール配信(メールマガジン)やソーシャルメディア投稿、ウェブ広告、プレスリリースなどを活用して、積極的にこちら側から届ける努力をすることも忘れないようにしてください。

コンテンツを作って終わりにするのではなく、「どのように知ってもらうか」「どのように社外に発信するか」ということを、常にセットで考えるようにしましょう。

地道な努力が大事

いかがでしたでしょうか?コンテンツマーケティングは昨今のマーケティング手法の中でも、非常にパワフルで有効な手法の一つです。しかし、効果が出るまでに少し時間がかかるため、地道に継続的に取り組むことが最も大切です。

今回お伝えした5つの罠とその対処策を参考に、コンテンツマーケティングにしっかりと腰を据えて取り組んでみてください。閲覧者にとって価値ある情報提供を続けることによって、自社の商品やサービスの売り上げの向上と、ファンの獲得にきっとつながるはずです!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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