メルマガの配信数を減らして売上アップ!?
北海道のグルメECサイトにおけるインハウス事例

こんにちは。ノース物産株式会社の鈴木と申します。
当社の運営している北海道のグルメ通販「最北の海鮮市場」の取り組みについてご紹介します。 ECサイト運営で、売上を上げるためにメルマガの配信数を増やし過ぎていませんか。
気が付けば毎日配信しないと売上が不安になってしまう状態に陥っていませんか。
実はメルマガ配信数を減らしても、売上は下がらなかった。長期的に見て売上が伸びてきたという事例をご紹介いたします。
目次

メルマガと売上の関係

古くからECサイトを運営していると、メルマガ登録者数が一定数あるため、商品を紹介するメルマガを配信することでご注文を獲得するという方法は主な販促手法となっています。私の従来の感覚では、メルマガを
  • 1万人に配信するより、2万人に配信する方が売上が上がる。
  • 1週間に1回の配信より、毎日配信の方が売上が上がる。
  • 1日2回と配信数を増やすとさらに売上が上がる。
このようにメルマガの配信数・頻度が売上大きく影響していると思ってました。その証拠にメルマガを配信しない日は、実際に売上が落ち込み、データにも表れていました。
しかし、メルマガを数多く配信することを、お客様の視点で考えてみると・・・
「毎日、メルマガが届いてうざい。」「メルマガの内容に興味がない。つまらない。」と思われていないか心配になったのです。もし、喜ばれていないのなら、これからは売上が上がらないのではないかと考えたのです。

それメルマガ?それとも迷惑メール?

当店のメルマガ会員になっている人は、商品の情報やお得な情報が欲しい人たちだから、数多くのメルマガを配信するのは歓迎されているはずです。 ところが、メルマガからのサイトへの流入率を調べてみると、数%しか流入していませんでした。わざわざメールアドレスを登録して会員になってくれているのに、ほとんどの人がサイトへ来ていないという事実が発覚しました。数%の流入率だと、メルマガを50通送って、ユーザーあたり1~3回ほどサイトに訪問してくれる程度です。そして、40通以上のメルマガは、お客様から不要なメールと思われていると思うと、ぞっとしました。 つまり、お店側からはお客様にとって有益な情報としてメルマガを配信していると思ったが、多くのお客様からは不要なメール、もしくは迷惑メールだと思われていたのかもしれません。

売るメルマガよりも嫌われないメルマガ

このままではいけない。と思い、その日からメルマガをすべてのメルマガ会員様に送ることをやめ、この商品の情報が欲しいと思われる人だけに送るようにしました。例えば、Aという商品をメルマガで紹介する際には、A商品を手にして喜ばれそうな人の仮説をたて性別や年齢・購買履歴等から抽出して一部の人(セグメント)に対してメルマガを配信するようにしました。そうすると、メルマガ配信者のサイトへの流入率・CVRともに微増しました。しかし、全体の売上は、メルマガを全メルマガ会員様に配信していた時の方が高い状態が続いていました。 しかし、ここで間違えた考え方だったのが、買ってくれそうな人を狙い撃ちしようという売り手視点での考えでした。そこで、お客様に不要なメルマガは送らない、嫌われないという視点で、顧客のデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性を参考にセグメントしました。 例えば、
  • 年齢
  • 性別
  • 購入回数
  • 購入動機
  • 商品分類(旬の生鮮品、日常品、お酒のつまみ、お買い得品など)ごとの購買履歴
  • 最終購入日からの経過日数
  • 購入時のデバイス
といった情報などから仮説を立てて、メルマガの配信を続けました。そうすると、 改善前:配信数10,000人 CV10件(CVR 0.1%)
改善後:配信数1,000人 CV10件(CVR1.0%)
と、メルマガの配信数を減らしたにも関わらず、CVRが大きく改善しました。メルマガで売ることよりも、嫌われないことが実は重要であることに気づきました。

お客様もお店もハッピーに!

お客様には不要なメルマガは送らないという思いで、メルマガを書き続けて数年経ちました。メルマガ配信の解除も減り、会員数がどんどん増加してきました。 仮説を立ててメルマガを配信するセグメントを考えるのはとても難しいですが、メルマガの配信対象者とメルマガの本文、紹介する商品の仮説がピタッと当たった時は、サイト流入率30%、CVR25%という驚異的な反応があることもあります。このメルマガを考えたスタッフの喜びや達成感や満足感は、次のメルマガへの意欲となり、見えないお客様を想像する力がどんどん磨かれ、みるみる成長していきます。 また、お客様との関係性も深まり、心温まる嬉しいレビューも増えて来ております。お客様のことから導き出した施策は必ずといってよいほど、良い結果に結びついてきます。すぐに成果はでないことも多いですが、データを分析しながら改善を繰り返し、継続することが大切だと思います。
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この記事を書いた人

ノース物産株式会社常務取締役。外食チェーンの店長・エリアマネジャーを経験し、インターネットの可能性に心を惹かれてIT業界へ。サラリーマン勤めをしながら独学でECサイト構築と運営する。縁があり、現ノース物産株式会社にECサイトの責任者として入社し、現在は自社ECサイト「最北の海鮮市場」https://www.saihok.jp/、「北海道わけあり市場」https://www.wakeichi.com/の2店舗の運営を統括する。

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