導入企業インタビュー「株式会社博報堂DYデジタル」

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ウェブ解析の知識は広告業界のリテラシーです!
〜博報堂DYデジタル 井上良太氏〜

テレビ、新聞といったマスメディアだけでなく、現在はネット上のデジタルメディアも人々の動向に大きな影響力をもつようになり、影響範囲は拡大しています。ウェブ解析士の役割もますます多岐にわたり、必要とされるようになってきました。そこで今回は、まさに変わりゆく広告業界で仕事をされている株式会社博報堂DYデジタル データドリブンプラニングディビジョンの井上良太氏に、現場で求められる知識とウェブ解析士講座について、いろいろお話を伺いました。

マスメディアとデジタルの橋渡しをする知識が必要!

最初に、井上さんのお仕事についてお聞かせいただけますか?

井上:私は現在、博報堂DYグループ全体で保有している様々なデータを活用し、コミュニケーションのプラニングを行う業務を担当しています。テレビを中心としたマスメディアとデジタルメディアを横断したメディアデータの分析から、施策のプラニングに繋ぐ架け橋を作るのが私たちの仕事です。

ウェブ解析士マスターとして社内での研修をご担当され、多くのウェブ解析士も育てていらっしゃいますよね。

井上:ウェブ解析士講座の講師もさせていただいています。いまやテレビだけ、デジタルだけというのではなく、両方を橋渡ししていく知識がないと解決できない要件が増えてきています。たとえばマスメディアの出稿計画というお題に対しても、そのプラニングの根拠にウェブやデジタルのデータが必要になるケースが多くなってきています。

確かに、スマートフォンに接する時間が長い10代、20代前半向けの商品の広告であれば、ウェブ・デジタルへの出稿についても考慮しなくてはなりませんよね。

井上:マスメディアやデジタルメディアのプランを個別に考えていればよいのではなく、お客様のコミュニケーション課題を解決するために、マスやデジタルを、それぞれにどのように組み合わせていくかが非常に重要になってきています。そのため、デジタルマーケティングに関する知識や経験が、ますます重要になってきました。こうした状況の中で、現場での仕事に必要な知識として、当社ではウェブ解析士の資格取得を推進しています。

新入社員はウェブ解析士取得が必須!

現在では、ウェブのデータを活用するためのさまざまな資格や講座がありますが、そのなかで、なぜウェブ解析士講座を選ばれたのでしょう?

井上:ウェブ解析士講座は、プログラムがよく整理されていて、短期間で基礎をしっかり学ぶことができると判断しました。講師の立場としても、体系立てられた各章ごとに、受講者の理解度をよく確認しながら進めていくことができるので、スキルアップ教材として高い価値を感じます。また、毎年更新されているので情報の精度が高く、教える側も自信をもって教えることができます。

“毎年更新”も、選択の決め手なのですね。広告業界の最前線で仕事をされているからこそ、よりフレッシュな情報を必要とされているのだとあらためて感じます。新卒の新入社員の方も受講されているのでしょうか?

井上:私は博報堂DYグループ内でウェブ解析士講座を担当していますが、なかでも博報堂DYデジタルでは、新入社員研修のなかにウェブ解析士講座があり、毎回その講師を担当しています。ウェブ・デジタルマーケティングの知識は仕事のなかでも身に付けられますが、半年、1年をかけて学んでいては現場では追いつきません。会社としてもできるだけ早い段階で独り立ちさせないといけませんから、新入社員研修でリテラシーとしていっきに教えています。

研修の一環となると、講義内容にも工夫されている点がおありなのではないでしょうか?

井上:研修での教材は協会のフォーマットに沿っていますが、それに加えて、練習問題などは現業に即したものにしていますね。ここ数年、毎年講師を務めていますが、何年講師をしても慣れることはありません。受講者も、さまざまな知識レベルの人がいます。目線としてはあくまで初心者向けであるよう気をつけていますが、なかにはすでに十分な基礎知識を備えている人もいますから、彼らを飽きさせない工夫もしています。

複数年にわたって、研修としてのウェブ解析士講座を続けてこられたからこその工夫もおありなのですね。

井上:そうですね。それから、これは副次的な効果なのですが、ウェブ解析士講座を研修の一環として行うことで、組織的にもっと強化が必要なポイントについて気付くことができました。組織の強化ポイントに気付く機会ができたことは、思わぬ収穫でしたね。知識やスキルが不十分で実装できないと感じたことを、組織内で体系化して、学ぶ場を作り出せたことは、ウェブ解析士講座を研修で採用したからこそだと思っています。

部署をまたいでナレッジを共有!

実践的な知識の体系化や学ぶ場を作ることは、組織にとって大切ですよね。

井上:現場の必須知識としてのウェブ・デジタルマーケティング知識ですから、ウェブ解析士講座を受講したら終わり、というものにはしたくないと思っています。講座終了後も質問を受け付けて、サポートを行うこともあります。

ウェブ解析士講座に中級レベルを⁉

デジタルメディアの急速な台頭は、年代や暮らす地域によって理解の格差を生んでいますが、twitterやfacebookを利用したことがない決済責任者に、その効果を知ってもらう意味で、解析データという数値を使う機会が増えてきているのではないでしょうか?

井上:お客様や職場の上司や同僚、誰にでも説得しやすいのが“数字”です。企画の根拠を明示するには、ウェブ解析士の分析ノウハウがますます必要になってくると思います。お客様にも、データ解析をしてアウトプットしていくことが求められてきていますね。

案件ベースの企画を立てる際にも、解析データは必要とされているのですね。

井上:事業につなげるとまではいかなくても、実際の企画のためにデータを用意するという知識レベルが現場でも必要になってきています。計画を立てる前段階で必要となる知識ですね。その意味でも、中級くらいのレベルがあってもいいかなと思います(*)。また、現在のウェブ解析士講座はウェブ解析士協会がさまざまな知識を体系化されたものだと思いますが、次は、さまざまな事例を体系化してまとめたカリキュラムもお願いしたいですね!

 

*注)現在のウェブ解析士講座には、ウェブ解析に関する基礎知識を習得して業務効率化を可能にする「ウェブ解析士」、応用知識を習得して事業成果に繋げる提案を行えるようにする「上級ウェブ解析士」、ウェブ解析に関する教育研修のスキルを習得して認定講座の講義を行うことを可能にする「ウェブ解析士マスター」があります。井上氏からは、企画のためのデータの用意を可能にする中級ウェブ解析士の資格があってもよいのではとのご意見をいただきました。

まとめ

井上氏のお話を伺い、ひところもてはやされた「メディアミックス」という言葉はもはや古くなったのだと改めて感じました。人々の変わりゆく生活を敏感に感じる必要のある業界だからこそ、その業界でなくてはならない知識として、ウェブ・デジタルマーケティングがあるのだと実感しました。新入社員の全員がデジタルの基本知識をもち、最先端を走り続ける博報堂DYデジタルの作り出すメディアのこれからが、ますます楽しみです。本日はお話をありがとうございました!

文/渡邊淳子

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