単純接触効果(ザイアンスの法則)を活用!お客様への定期的な情報発信の重要性

単純接触効果(ザイアンスの法則)を活用!お客様への定期的な情報発信の重要性

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

今回は、お客様に対して定期的に情報を発信することの重要性について、解説いたします。

「単純接触効果(ザイアンスの法則)」を最大限活用するためには、何をすれば良いのか。定期的に発信をする内容は、具体的にどのようなものが良いのかについて、お伝えいたします。

お客様への情報発信によって、さらなる売上の向上を目指したい企業様は、ぜひご一読ください。

目次

単純接触効果(ザイアンスの法則)

あなたは「御用聞き営業」という言葉を聞いたことはありますか? お客様のところへ営業マンが定期的に何度も足しげく通い、顔を覚えてもらうことで、信頼関係を構築し、ニーズが発生した際に、すぐに相談をしてもらえるような立場を確立するという営業手法です。

この営業手法は、「単純接触効果(ザイアンスの法則)」を活用した手法です。単純接触効果(ザイアンスの法則)とは、接する回数が増えることで、対象者に対して次第に警戒心が薄れて、好意を抱くという効果のことを言います。アメリカの心理学者「ロバート・ザイアンス」の名前を取って、ザイアンスの法則と呼ばれています。

人間は、見ず知らずの人に対しては、本能的に必ず警戒心を抱きます。しかし、会う回数・接触回数が増えるほどに、徐々に親しみを感じていき、信頼するようになっていくのです。おそらく、あなたも日頃から、無意識のうちに、この単純接触効果(ザイアンスの法則)に影響を受けているはずです。単純接触効果(ザイアンスの法則)では、初めから興味関心が高いかどうかは、そこまで重要ではありません。「接触」という単純な刺激の回数を繰り返し増やすことで、徐々に興味関心を高めていく手法です。

単純接触効果(ザイアンスの法則)では、接触の回数が最も重要になります。相手に接触する、相手の目に触れる頻度が高いほど効果が生まれやすくなるということです。もちろん、「一回一回の接触の質が悪すぎる」とか「あまりにも頻繁にしつこくつけまわす」というような場合においては、当然逆効果になってしまうとは思いますが、基本的には、接触している時間の長さやその中身は、そこまで重要ではないと言われています。

現代版の御用聞き営業である「メールマガジン」

「頼んでもいないのに何度も訪問されて時間を取られるのはお客様にとっても迷惑だ」「何も用事がないのに訪問をするなんて、営業マンの稼働がもったいない」というように、近年では、「御用聞き営業は意味がない」「御用聞き営業は無駄だ」というイメージがあるのではないでしょうか?

確かに、従来の御用聞き営業のように、訪問・電話など、相手の時間を拘束して奪ってしまうようなやり方では、相手の心象を悪くする可能性があります。また、頻繁に訪問・電話をするための営業マンの稼働もどうしてもかかってしまいます。その本質である、単純接触効果(ザイアンスの法則)は、マーケティング手法として非常に有用ではあるものの、「迷惑をかける」「非効率」という観点から、従来の訪問や電話を繰り返すことによる御用聞き営業は、あまりオススメではありません。

それらの問題点を解消するための方法が、「メールマガジンの配信」です。現代版の御用聞き営業が、「メールマガジン」だと言えます。メールマガジンであれば、受信者は読みたい時に読めば良いですし、時間も拘束されません。興味がない場合は、読まなければ良いですし、従来の訪問・電話と比較すると、相手の時間を無理に拘束するということが少ない有用な方法です。また、昨今では、事前に設定したメールの内容を、自動で何通も定期的に配信してくれるようなメール配信ツールなども様々ありますので、営業マンの手間をかけずに、定期的にメールを配信することも可能です。

どのような内容を届ければ良いのか?

ここまでで、メールマガジンによって、定期的に見込顧客と接点を持つことが有用であるということは理解していただけたと思います。とはいえ、毎回毎回、「ウチの会社の商品はこんなに安くてお買い得ですよ!」「ウチの会社のサービスはこんなに良いですよ!」という売り込み色の強い内容ばかりを送っていては、当然嫌われてしまいます。人は「物を売り込まれる」ことに強い嫌悪感を持つものです。「売られる」のではなく、「自分が買いたいタイミングで、自分の意思で買いたい」のです。

「新製品・サービスが出ました!」「こんなキャンペーンをやっています!」「こんなイベント・セミナーをやります!」などの周知内容ばかりのメールマガジンを配信している企業様をよく見ますが、実はこれではあまり効果が出ません。では、メールマガジンの効果を最大限発揮するために定期的に発信をすべきは、どのような内容なのでしょうか?

それは、ズバリ「お役立ち情報」です。見込顧客が日々困っていること、課題に感じていることに対して、その課題の解決策となるアイデアや情報提供を実施するのです。あなたの会社が、その業界のプロとして、より専門性の高い、価値のある情報を提供できれば、きっと見込顧客は喜んでそのメールマガジンを読んでくれるはずです。例えば、会計業務のソフトメーカーであれば「確定申告の際に留意すべきポイント」、不動産賃貸会社であれば「掘り出し物件を見つけるための裏技」などです。「この会計業務ソフトはこんなに安くて今が買い時です!」「うちの会社は他社と違ってこんなに良い物件を紹介しています!」というように、自社の商品やサービスのアピールばかりをするのでは、逆効果にもなりかねません。あくまで「見込顧客にとって役に立つ、有意義な情報」を提供するということが最も大切です。

時代が変わっても色褪せない本質

ちなみに、今までお話ししたような内容を企業様にお伝えした際に、よく、「メールマガジンなんて、今さらもう古いよ」というようなお言葉をいただくことがあります。確かに、それはおっしゃる通りです。時代が変われば、当然コミュニケーションツールは変わります。昨今では、メールではなく、LINEやSNSでのコミュニケーションの方が主流になってきていると思います。

ここで、本質を理解していただきたいのですが、単純に「メールマガジンというツールが有用だ」と言っている訳ではないということです。そうではなく、「見込顧客に対して、役に立つ情報提供を定期的に実施することで、単純接触効果(ザイアンスの法則)により、あなたの会社の商品やサービスが間接的に見込顧客の頭の中に刻まれることが有用だ」ということをお伝えしたいのです。そして、いざ見込顧客に困りごとやニーズが発生した際に、「そういえば、この会社に問い合わせをしてみよう!」と思い出してもらえる可能性が高まるというお話です。

そのような「お役立ち情報」を定期的に届けるための手段・ツールは、「メールマガジン」でも「LINE」でも「SNS」でも、何でも構いません。「お手紙」や「DM」などの以前から存在する紙媒体でも良いかもしれません。これからも、時代の変化に合わせて、様々なコミュニケーションツールが出てくると思いますが、この本質を理解していれば、もう最新情報に踊らされて迷うようなことはなくなるでしょう。

ぜひ、この本質を理解していただき、見込顧客に対して定期的にお役立ち情報を発信するということを実施してみてください。きっと更なる売上の向上に寄与するはずです。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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