一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会(TC協会)法人化10周年記念イベント・参加レポート

ウェブ解析士協会でインターンシップをさせていただいている、産業能率大学の森原です。 去る8月26日に行われた、一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会(TC協会)法人化10周年記念イベントでの「サポートサイトの解析を基礎から学ぶ」と「ウェブサイトの解析をライブで学ぶ」と、テクニカルコミュニケーションシンポジウム2019に参加してきましたので、皆さまにご紹介いたします!
目次

「サポートサイトの解析を基礎から学ぶ」

田所さんのセッション
午前のセッション「サポートサイトの解析を基礎から学ぶ」では講師にウェブ解析士マスターの田所輝美雄(たどころ きみお)さんより、サポートサイトの解析を学びました。 このセッションでは、
  • サイトの目的とは
  • サイトの目的を達成するためのKPI
  • KPI 測定のための設計と設定
  • サイト改善のためのツールの選定
  • サポートサイトを作る際の注意点
  • 改善サイクルを回すために
をポイントに進んでいきました。

 田所さんのセッションを通じて

アクセス解析だけがウェブ解析ではなく、あらゆるデータを見て事業の成果につなげるところまでがウェブ解析であることを学びました。 紹介されていた美容院の事例が興味深かったです。予約のための電話番号をWEB・会員カード・新聞広告でそれぞれ変えて集計すると、WEBから電話をかけてくる人のほとんどが新規の顧客であることがわかったのです。これも解析であるということが驚きでした。 また、“ユーザーに聞く” ことは新たな発見や気づきがあるため、できるなら行ったほうがいいということが印象に残りました。 例えば、カーシェアリングで借りられている車が駐車場に止められたままである事を疑問に思いユーザーに聞いてみたら、車を更衣室や物置代わりにしていた事例や、ネットショッピングの買い物かごを「欲しいものをいれるスペース」として利用している事例です。ユーザーに聞くことで、数字の解析だけではつかむことができない実態を知ることができる点が大きな発見になりました。 加えて、ウェブサイトを制作するにあたっては「ユーザーに焦点を当てれば、他のものはみんな後からついてくる」ことを意識すると良いと学びました。 また、はじめに導入したツールから出る数値をもとにKPIを設定するのでは意味がなく、設定したKPIに応じたツールを導入することが重要です。しかし多くの場合、前者の方が多いそうです。 目標達成やサイトの改善のために新たにツールを導入する際に時間やコストがかかってしまうことがあるため、目的に合わせたKPIを設定する段階で、タグマネージャーの導入は必ず検討したほうが良いというお話も、将来ウェブサイトを作ってみたいなぁと思っている私にとって大変勉強になりました。 田所さんのセッションは94人の参加者で、私のように解析のことをよくわからない者でもわかりやすい内容でした。関心が高い参加者が多かった印象ですが、アンケートでは「わからない内容があった」という意見も出ていたようで、次回はもっとわかりやすくしてみたいと仰っていました。

「ウェブサイトの解析をライブで学ぶ」

小杉さんのセッション
午後からのセッション「ウェブサイトの解析をライブで学ぶ」ではウェブ解析士マスターの小杉聖(こすぎ ひじり)さんより、ウェブ解析士協会のサイトをライブ形式で解析しながら学んでいくスタイルでした。 このセッションは、
  • データからサイト構造を取得
  • ロイヤルカスタマーを設計
  • ユーザーエクスプローラーを確認しながらプロファイリング
  • 問題発見と改善案の仮説立案
をポイントに進んでいきました。参加人数は63人で、小杉さんは、ウェブ関係のセッションにも関わらず女性が多いという印象を受けたそうです。

小杉さんのセッションを通じて

実際のデータを用いて問題点やその原因、またその改善案を立案することからウェブ解析について学ぶ今回のセッションでは、4人1組のグループワークの時間が何度も設けられ、活発な意見交換をすることができました。私は、BtoB関係のお仕事をされている方と翻訳関係のお仕事をされている方とともに、データを見ながら意見を出し合いました。 はじめのステップでは、実際のユーザーのアクセスデータから、
  • よく講座や試験の日程や場所についてのページを見ている
  • 上級ウェブ解析士の講座や試験について迷っているように感じる
などが問題点なのではないかと推測しました。6ページにも及ぶ細かいアクセスデータから見つけるのはなかなか根気のいる作業です。 次のステップでは、問題点の原因について話し合い、
  • 試験や講座について分かりにくいのではないか
  • 試験や講座が開かれている場所や日程について分かりにくいのではないか
  • サイト上の言葉がユーザーにとっては分かりにくいのではないか
などの意見が出ました。 最後のステップでは、原因に対する改善案の立案を行い、
  • 試験や講座について分かりやすくまとめたページを作るのはどうか
  • 日程や場所から試験や講座を選択できるようにするのはどうか
  • ユーザーに分かりやすい言葉をサイト上で使うようにするのはどうか
といった案が出ました。 このライブ解析では、ユーザーのアクセスした行動の一覧をもとにグループで意見交換をしたのですが、「ちょっと変な動きをしている」ところを見つけるのが、なかなか難しかったです。また、何とか見つけても、その一つの行動に対してたくさんの原因が考えられ、その一つ一つに改善案を出していくため、すごく大変な作業だと感じました。 加えて、この改善案も実効性と実行性を考慮し、実施するか否か、実施するときはどのように実施するかにまで議論をしなくてはならないことから、ウェブ解析は本当に大変なんだと強く感じました。

ウェブ解析士協会のブースでの感想

以上は本編前のコラボイベントでしたが、本編のTCシンポジウムが8月27日・28日に開催されており、私はウェブ解析士協会のブースで認定講座に関するチラシとウェブ解析士協会謹製トートバッグの配布を行いました。多くの方が受け取ってくださり、嬉しかったです。 個別相談ではウェブ解析に興味があったり、ウェブの改善に役立てたいと考えている方が男女問わず訪れてくださいました。話が弾み、お一人60分ほどで個別相談が行われていました。

まとめ

TC協会法人化10周年記念イベントのプレイベントでお話を聞いて、ウェブ解析とは、アクセス解析を行うことが目的ではなく、そこから事業の成果にどう繋げていくかを目的としていることや、実際のデータをどのように見たら成果につなげることができるのかを学ぶことができました。 また、本編のTCシンポジウムでのウェブ解析士協会の個別相談会にも足を運んでくださる方々がいらして、ウェブ解析の注目度の高さもあわせて知ることができた、大変貴重な経験でした。 ウェブ解析士協会ではTC研究会を立ち上げる予定もあるそうです。マーケティングとは少し異なる、サポートサイトの支援と解析に興味のあるウェブ解析士の皆さまは、ウェブ解析士協会の事務局に相談されてみてはいかがでしょうか。 参考:テクニカルコミュニケーター協会 > JTCAとは

この記事を書いた人

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