お客様の声は宝の山!顧客インタビュー調査を実施しよう

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

今回は、販促戦略を立てる際や、新商品を開発するときなどに、非常に有用な手法の一つである「顧客インタビュー調査」について、解説をいたします。「何を求めているのか」「何を感じているのか」という「お客様の声」を把握して、マーケティングに活かしたいと考えている企業様は、ぜひご一読ください。

顧客インタビュー調査とは

顧客インタビュー調査とは、自社の商品やサービスを購入したお客様に対して、なぜその商品を購入したのか、その商品を使用した感想などについて、ヒアリングをするインタビュー調査のことです。

もしかすると、「顧客インタビュー調査なんて、誰もが知っているようなブランドを展開している大企業がやるものでしょ。うちの会社には関係無いよ」と感じる企業様もいるかもしれません。しかし弊社では、中小企業など比較的規模の小さいクライアント企業様であったとしても、この顧客インタビュー調査の実施を強くオススメしています。

顧客インタビュー調査を実施することで、「どのようなチラシを作れば効果的か」「どの媒体に広告を出せば良いか」「ホームページのデザインはどうするべきか」など、販促戦略を立てる際にも参考になりますし、「どのような商品が喜ばれるのか」というような、商品開発にも活かすことができます。マーケティングにおいて、非常に役に立つ、オススメの手法です。

顧客インタビュー調査には、大きく分けると以下の2種類があります。
1つは「グループインタビュー」、もう1つは「デプスインタビュー」です。

グループインタビューとは

グループインタビューとは、インタビュー対象者を数名(5〜10名程度が一般的)集めて、あるテーマについて話し合いをしてもらうインタビュー調査方法です。参加者同士がお互いに会話をすることによる相乗効果が働き、さまざまな観点からの幅広い意見や感想などを収集することができます。

グループインタビューを実施する際には、参加人数が多いため、その場の空気を読みながら上手く盛り上げたり、まとめたりするような司会役の存在が非常に重要です。この司会役は、自社の商品やサービスに関する深い知識があることはもちろん、その場を盛り上げるためのファシリテーション能力やコミュニケーション能力などが求められます。意見が活発に出るような良いグループインタビューを実施できるかどうかは、この司会役の腕にかかっているといっても過言ではありません。そのため、この司会役には、自社の商品やサービスのことをよく知っていて、かつ、普段からお客様に接する事が多い、ベテランの営業担当や販売員の方を社内で選抜して、司会役としてアサインをするのが良いでしょう。

デプスインタビューとは

デプスインタビューとは、インタビュー対象者1名に対して、1対1でヒアリングをするインタビュー調査方法です。特定の内容に関して、じっくりと深掘りをしてヒアリングをすることができます。また、人前ではなかなか本音を話せないようなプライベートなテーマに関して調査をする際などに最適です。

自動車や不動産など、商品を認知して興味を持ってから、実際に購入するまでの検討期間が長いような商品において、複雑な購買行動を把握する際などに向いています。また、金融商品や美容商品など、人前ではなかなか話しづらい内容を、プライバシーが守られた状況で深くしっかりと聞くことができます。

ヒアリングをする際には、インタビュー対象者に共感しながら、誠心誠意しっかりと話を聞く傾聴力が必要になります。事前に決められた質問項目を機械的に聞いていくのではなく、インタビュー対象者の発言に合わせて、その場で柔軟に「なぜそう思ったのか」「どのように感じたか」など、回答に対してより深掘りするような質問をしながら、信頼関係を構築してインタビューを進めていくことが大切です。

どのようにしてインタビュー参加者を集めるか

では、インタビュー参加者は、どのようにして集めれば良いのでしょうか?
ただ単純に「インタビューを実施させてください」とお客様にお願いをするだけでは、なかなか参加者を集めることは難しいかもしれません。
さまざまな募集方法が考えられるとは思いますが、弊社がクライアント企業様において実施した実例を以下にお伝えしますので、参考にしてみてください。

アパレル会社A社

実店舗および自社ECサイトにてオリジナルのアパレル商品を展開しているA社。ポイントカードや会員カードなどを発行している訳ではないため、実店舗で商品を購入してくれたお客様の連絡先は社内には無い状態でした。自社ECサイトで商品を購入してくれたお客様については、商品を発送するために、名前や住所、電話番号やメールアドレスなどの連絡先は把握できていました。

そこで、自社ECサイトでの過去3年間での累積購入金額が上位100位以内のお客様に対して、顧客インタビュー調査実施のご協力に関するお願いを記載したダイレクトメールを郵送し、インタビューへの参加者を募集しました。

累積購入金額が高いということは、そのブランドを好きなファンであるお客様ですので、メールなどの簡易的な方法ではなく、高級感のあるダイレクトメールに「いつもありがとうございます」と手書きのメッセージを添えて、郵送をしました。「あなたは特別に選ばれたお客様です」と感じてもらえるようにという工夫です。結果、100人のお客様にダイレクトメールを送付して、半数以上にインタビューに協力していただくことができました。また、インタビューに協力していただいたお客様に対しては、そのブランドの非売品グッズをプレゼントするようにしました。クーポン券などの金銭的なものではなく、非売品グッズという「ファン心をくすぐるお礼品」にする、きめ細やかな配慮です。

上記のようなさまざまな工夫によって、インタビュー参加者からは、「またインタビューがあれば参加したい」というような前向きな感想が多く、「ファンの醸成」という意味でも一石二鳥の顧客インタビュー調査となりました。

建築関連会社B社

リフォームなどの内装工事を手がけるB社。
当初は、顧客リストに対して、年に1回のタイミングで、定期的に「顧客インタビューへご協力ください」とインタビュー参加者を募集していたのですが、なかなか協力をしてくれるお客様が集まらない状況でした。そのような状況を打破すべく、まずは「どのようにしたら、より多くのお客様がインタビュー調査に協力をしてくれるか」ということを戦略的に考えていきました。

リフォームを発注したお客様が、一番気持ちが高まる瞬間はいつでしょうか?それは、「施工が終わった直後(納品直後)」です。デザインを考えたり、内装工事を実施したりと、長い時間をかけて、ようやく理想の内装が目の前に映ったその瞬間。「あぁ、ようやく完成した!素晴らしい出来だ!」ともっとも感動があるタイミングです。

そのタイミングで、長い間一緒に二人三脚で考えてきてくれた営業担当から、「もしよろしければ、今のお気持ちをお聞きしたいので、ぜひインタビュー調査にご協力いただけませんか?」と丁寧に依頼をするようにしました。契約直後(購入直後)では、まだ営業担当との信頼関係の構築ができていませんし、施工(納品)が終わってからしばらく時間が経ってしまうと、完成直後の感動が薄れてしまっている可能性が高いからです。
結果、年に1回のタイミングで定期的に参加者を募集していた時と比較して、大幅にインタビュー参加者を増やすことができました。ただ機械的に募集をするのではなく、「どのタイミングで、誰からどのように声をかければ良いか」を緻密に考えることが大切であるという実例です。

お客様の声を聞くことの重要性

商品やサービスが溢れている昨今の時代背景において、ビジネスをする上でもっとも大切なことは「お客様の声を聞くこと」です。
「もっと高品質で、もっと高機能で、もっと安くて、良い商品・サービスを作れば売れるんだ!」というような、「プロダクトアウト的な発想」では、なかなか売上はあがりません。そうではなく、「お客様はどんな商品が欲しいのか」「市場はどんなサービスを求めているのか」「どんな販促アプローチをすると顧客は心地よく感じるのか」といった、「マーケットイン的な発想」で物事を考えることが、現代のマーケティングにおいてはもっとも重要であるといえます。

「マーケットイン的な発想」をするにあたって、顧客インタビュー調査は非常に有用な手法の一つです。販促戦略を立てる際や、新商品を開発する際など、必ず参考になること間違いなしですので、まだ実施をしたことのない企業様は、ぜひトライしてみてください!