SNSはマーケティングツールとして使えるの?

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こんにちは。上級ウェブ解析士の積(せき)と申します。

今、Webマーケティングの世界で少し困ったことが起きています。

これまで、ユーザーというものはGoogleやYahooなどの検索エンジンで商品を検索し、必要な商品ページやそれを売っているサイトにアクセスし、購入する。
マーケティング施策は、こんな購買行動パターンを前提に組み立てられてきました。

SEOはその最たるものですし、リスティング広告もその前提で出稿していたので、「サーチエンジンで検索した人にいかに自社のサイトや商品ページを出すか」ということに心血を注ぎ、そのノウハウを蓄積してきました。

ところが最近、購買行動が変わりつつあります。そう、SNSの台頭です。

つい最近まで「SNSはユーザー同士のコミュニケーションツールなので、マーケティングには利用できない」という、なんだか試験の誤回答に出てきそうな常識がまかり通っていました。この前提があったので、企業や広告代理店はSNSに大きな予算を取らずに、サーチエンジンからの流入を広げる対策を続けて来ていたわけです。

もちろんSNSは本来、コミュニケーションツールであることは間違いないのですが、それはユーザー同士つまり消費者同士のコミュニュケーションツールであると共に、企業と消費者のコミュニケーションツールでもあるのです。

このことは、SNSの運用が大手のマーケティング施策より、むしろ中小企業に向いていること、私たち独立したウェブ解析士がコンサルティングを行うことで、その企業のWebマーケティング効果を向上させる可能性があるということを示しています。

つまり、SNSは多くの中小企業にとって最も武器になるものです。

しかし現時点で多くの中小企業は、そもそもSNSを運用していないか、使い方を間違っていて、「マスマーケティングの小さいやつ(語義として間違っていますが)」としての運用しかできていません。

間違いだらけの SNS 運用

企業がSNSを運用していない大きな理由は「炎上が怖いから」でしょう。

Twitter は拡散力が高い一方、匿名性も高いので、リスク管理を徹底しておく必要があります。ネガティブな発言への対応を間違えて更に燃え広がってしまい、製品回収に至ったという記事を見た方も多いでしょう。

そのような記事を見て「SNSは怖い」という先入観が独り歩きし、想定されるリスクとその対処方法を管理できる担当者がいない(もしくは育てられない)ために、手が出せないという実情もあるかもしれません。反応や炎上を恐れるあまり、自社のお知らせ自動発信ツールとしての運用しかしていないアカウントも散見されます。

そこで、実名での利用が前提の Facebook なら多少安全だからやってみようということで、マスマーケティングの簡易版として、自社の売りたいことをどんどん発信し、フォロワーやいいね!の数字を増やすことに力を入れて運用する企業が非常に多いです。

ですが、コメントを書き込んだ消費者を無視(もしくは社内で返信内容について議論しているうちに放置)して返信せず、その状態を多くの人目に晒し、信頼感や愛着心を下げているということに気づいていません。

ウェブ解析士はSNSの運用支援で「稼げる」可能性が大きい

前回お話ししたように、ウェブ解析士の仕事のひとつは、Webマーケティングの総合的なコンサルタントです。
クライアントのビジネス分析を元に、企業のWebマーケティングを成功に導くことが大きな仕事ですから、サイトのアクセスや効率を解析することだけが仕事ではありません。

アクセス解析自体、ヒトがする仕事でなくなってきているということも背景にあります。つい最近まではサーチエンジンでいかに集客するか、という議論が白熱していましたが、今求められているのは人と人とのコミュニケーションであり、エンゲージメントです。

これは、商売の仕方として「良いものを出せば売れる」という時代の売り方がすでに通用しないことを意味しています。Web業界に身を置く方なら当然の話ですが、まだこのような考えを組織として捨てきれない中小企業は多く、このような企業はたいてい、SNSの運用を失敗しています。

企業と消費者のコミュニケーションによって、商品を買ってくれるお客様を増やせるにもかかわらず、多くの中小企業は売り方そのものの考えを改める必要があることに気づいておらず、迷走しています。

ここに、ウェブ解析士が活躍できる場があります。

ただ、SNSは機能をどんどん進化させており、また、消費者が利用する手段や流行も、常に変化しています。まったく新しいツールがあっという間に浸透していく状況も、ここ数年にいくつも経験してきたことでしょう。

そのためにはウェブ解析士自身もSNSを利用し、顧客やユーザーと交流することが求められています。常に最新の情報をキャッチアップし、新しいSNSが出たらまず試してみたり、普段使っているSNSの新機能を試してみたりして、それらがどのように利用できるのか分析しておくことも大切です。

そして自らの体験や知識を元に効果的な運用方法をクライアントに指導しつつ、一緒にユーザーとのコミュニケーションを行いながら、最終的に企業のWebマーケティングを成功させる必要があるわけです。

もし、アクセス解析だけで行き詰まりを感じているようだったら、ぜひ、SNSを活用したWebマーケティングを推進してみてください。

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積 高之
上級ウェブ解析士 SNSエキスパート 京都積事務所代表 株式会社リリク執行役員 子供服SPA企業のCMOを経験後、コンサルタントとして2013年独立。これまで80社ほどとコンサルティング契約をしてきました。SNSを主体にウェブマーケティング全般の指導、ECの強化に対する施策の提案や実作業を行っています。特に多店舗の実店舗を持つ小売業のコンサルタントを得意としていますが、最近はBtoBの事例も増えてきています。旅行好きで年に二回は船旅に行ってます。老後の準備。