新しい切り口のページ「改善しました」の効果

株式会社まぼろしの益子貴寛です。

一定規模以上の企業サイトやB2Cサイトでは、FAQ(よくある質問と回答)を公開しているところが多いものです。FAQは「消費者の自己解決の支援」という大きな役割があり、顧客満足の向上、問い合わせコストの低減といった具体的な効果が期待できます。

さて、今回紹介したいのが、京都・湯の花温泉 翠泉(すいせん)の「改善しました」というページ。宿泊施設として、来客者から寄せられた改善要望を、どのように実施したかを公開しているページです。

グローバルナビゲーションを見てみると、一番右に「改善しました」へのリンクが置かれており、重要なページのひとつとして扱っていることがわかります。中身に目を移すと、「お部屋」「お風呂」「館内」の3つの要望について、計100以上の改善報告が掲載されています。

顧客からの要望を実際の業務改善に活かし、適切なものはウェブサイトのFAQにも掲載する、というところは多いでしょう。しかし、このように、要望そのものや改善報告をまとめて掲載するページを用意するのは、かなり新鮮です。

要望を出した本人の満足につながり、「また泊まりたい」と思ってくれる可能性が高まることはもちろん、宿泊経験のあるほかの人にも、宿が継続的によくなっていることが伝わります。さらに、宿泊経験がない人には、顧客満足に真摯に向き合っている姿勢が伝わることで、来客動機のひとつになるはずです。

目次

まとめ

系列の旅館で、京小宿・八坂ゆとね京小宿・室町ゆとねでも「改善しました」のページが公開されています。

ここで気をつけたいのは、ウェブサイトでこのようなコンテンツを公開するには、顧客からの要望を徹底的に業務改善に活かそうという強い決意、社内理解の醸成、そして実際の改善へとつなげる行動力です。

私たちウェブづくりに関わる人間としては、このようなコンテンツの存在をクライアント企業に教えることで、よりよい業務改善のイメージを示すこと、決意や行動を後押しして差し上げることが大切だと思っています。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

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この記事を書いた人

株式会社まぼろし 取締役CMO。1975年、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院商学研究科修了。
ウェブサイトの企画、設計、プロジェクトマネジメントから、
リスティング広告運用、ソーシャルメディア運用、
アクセス解析レポーティング、ランディングページ設計、SEOまで、
ウェブマーケティング全般を担当。Google アナリティクス認定資格者(GAIQ)。Google AdWords認定資格者。
社団法人 全日本能率連盟登録資格「Web検定」プロジェクトメンバー。日本マーケティング学会 会員。主な著書に『Web標準の教科書』(秀和システム)など。

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