美瑛町の魅力を伝える体験型イベント。ターゲットを絞り、広告を打つことで申し込み定員の4倍以上を獲得/#2

こんにちは。北海道美瑛町の上級ウェブ解析士の小林です。

前回同様、本題の前に北海道美瑛町の美しい風景から紹介したいと思います。さまざまな農作物の彩が織りなすパッチワーク模様。農家の知恵と苦労によって、この美しい丘の農業景観が創られています。

この美しい丘の農業景観は、農家の営みそのものであること、パッチワークの丘を彩る重要な素材のひとつが、美瑛町産の小麦なのです。

目次

美瑛町の畑の1/4は小麦畑

パッチワークの丘を彩る要素のひとつが小麦です。小麦は美瑛町の耕作地の1/4を占める重要な作物でありながら、その認知度はそれほど高くありません。

そこで、美瑛町産小麦の認知度アップを目的に、小麦の収穫体験イベントを開催しました。

「美瑛の丘で親子麦刈り体験」を開催

今回のイベントは、町内の現役農家、リタイヤされた元農家(生き字引的存在)、婦人会(世話好きのおばちゃんグループ)、役場、農協、観光協会などの関係団体の協力を得ながら実施しました。

イベントの目的は、以下の5つです。

  1. 美瑛町産小麦のPR
  2. 麦刈り~粉挽きまでの一連のプロセスを体験で学ぶ
  3. 食と農の役割を学ぶ
  4. 美瑛町の美しい農業景観は、農家の営みそのものであることを学ぶ
  5. 生産者と消費者とのコミュニケーションの場をつくる

イベントの詳細内容については、以下のような3つの体験をします。

小麦がパンになるまでの行程を学ぶ

このイベントのために作付けした、4ヘクタール(200メートル×200メートル)広大な小麦畑を使用して、刈り取り・脱穀・選別・粉挽きまで一連の行程を昔ながらの農機具を使って体験します。

今回、町内の農家さんが大切に保管していた昔の農機具をお借りして、当時の作業工程の再現や使用方法などをわかり易く学ぶことができるように企画しました。さらに、美瑛産小麦を使って作られたパンの試食も盛り込みました。

最新の大型コンバインで刈り取りを行う現在の行程を学ぶ

普段見ることのできない最新の大型コンバインでの小麦の刈り取りデモンストレーション(特にお父さんにも楽しめる企画)を通して、機械化によって高い生産性を生み出す現在の行程を学びます。

小麦以外にも生産されているさまざまな美瑛町産農畜産物を知る

視覚だけでなく、味覚、嗅覚、触覚で美瑛産農作物を印象深く記憶してもらうために、とうもろこしやじゃがいもの収穫体験と美瑛産農畜産物(とうもろこし、じゃがいも、メロン、トマト、牛乳)の試食会(特にお母さんに喜んでもらえる企画)を実施しました。

こうした、盛りだくさんの内容で子どもだけでなく、保護者も楽しめる内容としました。

ユニークなメディアを使った集客方法

イベント企画の段階において、ターゲット設定についてもじっくりと検討を重ねました。その結果、食や子どもの教育に関心が高く、家族で旅行をする機会が多い、小学生の子どもを持つ都市部のファミリー層にターゲットを設定しました。

次に、設定したターゲットに情報を届けるには、どんな方法が有効かを検討し、今回はエコチルという子供向け環境情報誌への広告掲載、及びイベント詳細、申込フォームを掲載したランディングページを作成して集客を行うことにしました。

エコチルは、東京23区と札幌市内のほとんどすべての小学校に配布するルートを持っており、小学生の子どもをもつ家庭に効率よく到達させることが可能です。
先生から児童への直接配布を基本としており、子どもたちは家庭へ持ち帰り家族みんなで読むという高い到達率を占めています。

集客にかけられる予算がわずかだったので、広告のデザインやランディングページの構築も我々が行い、広告の掲載も東京12区(世田谷区、目黒区、渋谷区、港区、品川区、大田区、千代田区、中央区、台東区、墨田区、江東区、江戸川区)と札幌市の小学校に限定して掲載しました。


<実際にエコチルに掲載した広告>

予想以上の申し込み数で追加イベントを実施

美瑛町においては、はじめての麦刈り体験イベントの開催であったので、定員40名と少し消極的な設定でしたが、結果として、53組185名(東京45名、札幌140名)の申し込みがありました。

私たちの予想を大きく上回る申し込みで、急遽、定員を40名から60名に変更し、さらに内容をシュリンクしたイベントを翌日に別途準備し、抽選でもれた方を対象に実施することにしました。

ランディングページのGAデータを少し紹介すると、広告からの流入が412セッションで、そのうち53の申し込み(コンバージョン)がありました。

広大な小麦畑のなかで農家の営みに触れる

イベント当日は、天気にも恵まれ、広大な小麦畑のなかで思う存分、刈り取りを楽しみました。
ほとんどの保護者が小麦畑を背景に子どもの写真を撮って、SNSへの投稿をしていたのが印象的でした。

収穫した小麦を昔ながらの石臼で挽く様子。臼を回転させるとスリットの部分から挽かれて粉になった小麦が少しずつ出てくる様子に興味津々の子どもたち。
重たい石臼を回しながら、粉を挽く作業の大変さを実感したようでした。

大型コンバインで小麦を刈り取る様子は、とてもダイナミック。普段見ることのできないめずらしい機械に子どもたちだけでなく、お父さんからも歓声があがっていました。
このデモンストレーション用に準備した3ヘクタールの小麦畑は、10分ほどできれいに刈り取られました。
圧倒的な機械のちからをあらためて実感したようでした。

まとめ

今回、都市部のファミリー層を対象に、美瑛町としてはじめての麦刈り体験イベントを実施し、予想を大きく上回る申し込みがありました。
アンケート結果からイベント内容に対する満足度も高く、全体として好評価を得ることができました。
今後、農業体験を軸とした着地型旅行商品としての展開につなげていきたいと考えています。

普段、決して入ることのできない広大な畑のなかで、農作物を収穫するという非日常を体験しながら、食育にもつながるこの種のイベントは、都市部のファミリー層には魅力的なイベントであるということをあらためて実感しました。

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この記事を書いた人

ソニー株式会社でサウンドエンジニアを経て、2010年から北海道の観光地をデジタルマーケティングで盛り上げる取り組みに携わる。GoogleアナリティクスとQRコードを活用して、ウェブからリアル読み解くことを得意とする。2018年インフィニティワークスとして活動。上級ウェブ解析士、国内旅行業務取扱管理者。フライフィッシングをこよなく愛し、重度のオーディオマニア。WACAアワードにて、2019年 The Best Evangelist を受賞。

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