2017年上級ウェブ解析士のカリキュラム改訂について【前編】~「ウェブ解析士」と「上級ウェブ解析士」の違い

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昨年、「上級ウェブ解析士」のカリキュラム委員長だった江尻です。
今回は、「ウェブ解析士」と「上級ウェブ解析士」の違いについて説明していきたいと思います(次回、2017年に上級ウェブ解析士の具体的な改訂内容について説明します)。

「ウェブ解析士」と「上級ウェブ解析士」の違い

「ウェブ解析士」と「上級ウェブ解析士」の大きな違いは、取得する目的にあるでしょう。

「ウェブ解析士」は、ウェブに関する幅広い知識を学ぶことを目的としています。そのため、ウェブ担当者向けのカリキュラム内容になっています。

一方、「上級ウェブ解析士」は、ウェブ解析のコンサルタントとして仕事をすることを目的としています。コンサルタントの仕事は問題解決です。そのため、課題を自ら見つけて、解決できるようなカリキュラム内容になっています。
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ウェブ解析士協会として、増していきたい人材は、ウェブ解析を活用したコンサルティングができる人材です。そのための「上級ウェブ解析士」です。ただ、「何かを勉強したらコンサルタントになる」というものではないと思っています。とはいえ、前述の通り、上級ウェブ解析士は、コンサルティングができることを目的としている資格です。そのため、身に付けるべきスキルは幅広く、経営戦略、ビジネス施策、デジタルマーケティングの企画……と本当に多岐にわたる講座を受けていただきます。

ユーザの満足度を高めることを通して、事業の収益につなげることが上級ウェブ解析士の使命

このように受講して取得した上級ウェブ解析士のスキルは、中小企業でも大企業でももちろん通用していくことになるでしょう。さらに、最新のウェブに関するテクノロジーは理解している前提で、大企業でも中小企業でも適切なソリューションを選択てきるようになっているべきです。

そして最も大事なことは、ユーザーの事業の成果にコミットしなければなりません。ウェブ解析士は事業のパートナーです。ユーザの満足度を高めることを通して、事業の収益につなげることが使命です。

上級ウェブ解析士を受けてみたいという方はこちら
【上級ウェブ解析士認定講座 開催スケジュール】
https://www.waca.associates/jp/learning/course/higher/schedule/

上級ウェブ解析士認定講座の概要

「上級ウェブ解析士」の基本的な資格設計は3つあります。

①ウェブに関する幅広い知識を身に付ける

上級ウェブ解析士としてコンサルティングをしていて、ウェブに関して聞かれて、「知らない」ということほどつらいことないでしょう。コンサルティングをするうえで、身に付けるべき必須事項を一通り学びます。

②実力を見せるきっかけを作る

上級ウェブ解析士の合格基準には、事業分析の事前課題、計画立案の中間課題、ウェブ解析レポートの終了レポートがあります。これらのレポートは全て、受講者自ら手を動かして作ったものです。だから、これらのレポートをウェブコンサルティングの仕事獲得時や、また場合によっては、就・転職のポートフォリオとして使っていただき、ステップアップの材料としていただけます。

③演習実務で仲間を作る

上級ウェブ解析士は、事前課題や1日目と2日目の講座間の中間課題など資格取得するには手を動かすことも必要な講座です。

合格するまでに講座や資料作成などが大変すぎるので、受講した同期とやむを得ず協力しなければならないとも言えますが、それがきっかけで、疑問や悩みを聞いてくれるかけがえのない仲間となり、仕事を進めていくうえで大事な存在になります。仲間を作ることは、とても大切なことです。

必然的に仲間を作らざるを得ない状況だからこそ、ウェブ解析士(旧初級ウェブ解析士)よりも上級ウェブ解析士の方が合格率が高いのです。

2017年上級ウェブ解析士のカリキュラム(一部抜粋)
2017年上級ウェブ解析士のカリキュラム(一部抜粋)

「講座を受ける時間」よりも「演習時間」を増やす

2017年からはレポートのテンプレートの提供をやめる

2016年ではそれぞれの資料にテンプレートがあり、数字を入力して、それらしいコメントを入れれば合格できました。上級ウェブ解析士認定講座の受講者の中には、ウェブ解析の初心者も少なからずいらっしゃったので、レポートなどが、ウェブ解析の実務から程遠くともテンプレートを埋めることでよしと黙認していたところもあります。

しかし、このようなやり方で合格できたとしても意味がありません。テンプレートの穴埋めするだけでは、受講者の役に立たないし、テンプレートがなければ何も書けないでは、なんのために資格を取得したのかわかりません。

難しかろうが、大変だろうが、時間がかかろうが、自力で課題の解を見つけられるようになれてこそ、資格を取得した意味を果たします。

そのため、2017年からレポートのテンプレートの提供しません。ウェブマーケティング計画書も終了レポートも課題だけで、どう書くかは何も資料がありません。ロジックも構成も自分で考えて割り振ることになります。

演習対象のウェブサイトはどのサイトでもOK

また、これまでは上級ウェブ解析士のレポート対象は、「ウェブ解析士協会」のサイトでしたが、今後ウェブ解析士協会のウェブサイトに限らず、どんなウェブサイトを分析してもいいことにしました。

上級ウェブ解析士の講座では、「実際に理論が機能するのか?」を自分の手と頭を使って実践します。たとえばデータインポートやタグマネージャーの設定は、この講座のあと二度と使わないかもしれません。しかし、「手を動かした」経験はきっと力と自信になるはずです。

繰り返しになりますが、「コンサルタントとしてユーザの満足度を高めることを通して、事業の収益につなげる」ことができる人材に近づけるように講座内容を変えているところです。

具体的にどのように講座内容が変わったのかについては、次回紹介していきます。

上級ウェブ解析士を受けてみたいという方はこちら
【上級ウェブ解析士認定講座 開催スケジュール】
https://www.waca.associates/jp/learning/course/higher/schedule/
【上級ウェブ解析士 認定講座】※概要・カリキュラムなど
https://www.waca.associates/jp/learning/course/higher/

上級ウェブ解析士講座の内容と事前課題について、以下の動画も参考にしてください。

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江尻 俊章

WACA一般社団法人ウェブ解析士協会代表理事

2000年、株式会社環を創業、2016年株式会社 環 取締役会長退任。業界ではもっとも早い時期からアクセス解析に着目し、アクセス解析を軸にしたコンサルティングを行っている。
アクセス解析ASPサービス「アクセス刑事Pro」、「シビラ」を自社開発、運営、アクセス解析からエリアマーケティングを行う「エリアレポート」を提供している。
著書に「稼ぐホームページ損なホームページ―アクセス解析で一発判明!」「繁盛するWebの秘訣「ウェブ解析入門」
~Web担当者が知っておくべきKPIの活用と実践」がある。