ウェブ解析士協会が法人会員を作ったワケ【代表理事だより】

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こんにちは。代表理事の江尻です。今回は、ウェブ解析士協会が「なぜ、法人会員を作ったのか」その理由と私の想いを皆さんにお伝えしたいと思う。

法人会員制度を始めたワケ

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当初、ウェブ解析士の受講者の中心は個人で、その多くはフリーランス、中小企業の経営者や従業員だった。彼らの共通課題は「(自分に)付加価値をつけたい」ということだった。だから、「ウェブ解析士」というのは個人に帰属する資格で、企業に帰属するものではなかった。

しかし、あるときから企業の社員教育の一環として、受講する人が増えてきた。個人が活躍できる環境作りはしていたが、企業内で資格を取った人が輝ける環境を作ったり、その企業自体を応援したりする仕組みがなかった。

できることといえば、ウェブ解析士の理念などに共感してくれる企業同士を引き合わせることくらいだった。そのため「この支援体制では不十分だ」と思い、ウェブ解析士協会では「法人制度」を作ることにした。

この支援体制を設けることで、私たちの理念に共感してくれる企業をさらに応援したいと考えている。

法人会員になるには

法人会員になるには審査がある。審査の基準は「事業の成果につながり、一般企業やウェブ解析士におすすめできる企業であるか」である。ウェブ解析士協会の理事会で承認を受けた企業のみが「法人会員」になれる。

理事会で承認するということは「信頼できる企業であるか、おすすめできる企業であるか」を判断するために必要な過程であることをご理解いただきたい。

具体的に法人会員には「法人A会員(旧フルパック)」「法人B会員(旧自主パック)」の2種類の制度ある。

法人A会員(旧フルパック)

法人A会員(旧フルパック)は、ウェブ解析士協会が主体的に「ウェブ解析士」の資格維持をサポートする。

テキストの準備から資格維持のためのフォローアップ講座受講を所属する社員に勧めることや、企業がもとめるスキルアップのためのアップデート支援をし100%資格維持するよう協会が支援する。

法人B会員(旧自主パック)

法人B会員(旧自主パック)は、会員企業が主体的に「ウェブ解析士」の資格維持をサポートする。

従来は個人の自主努力にもとづくスキル維持だったところを、ウェブ解析士取得・資格維持に共感している企業の管理のもとでウェブ解析士のスキルアップに必要な教育、資格更新維持活動を維持してもらうものだ。

資格維持に必要なフォローアップ講座やアップデートセミナーなども、法人会員が自社で対応する。その対価として法人会員になるとウェブ解析士一人当たりの年会費が安価になっている。

法人会員について詳しくはこちら
https://www.waca.associates/jp/association/corporate-membership/?ref=system

また、費用は企業に所属するウェブ解析士の数によって変わる。1~50人を下限にクそれぞれ人数によって値段が変わってくる。

法人会員は勤務しているウェブ解析士を協会正会員として一括で管理できる。誰がウェブ解析士かを知ることで、人材の有効活用ができる。つまり、多くの場合、個人が個別に正会員になるより割安になる。

そして、法人会員はウェブ解析士認定講座を割安で社員に受けさせることができる。自社で主催し、講師をウェブ解析士マスターに依頼すれば受講費用は大幅に安くなるし、法人A会員(旧フルパック)になると最新のテキストも届き、社内教育や顧客教育に使える。

さらに、法人会員はウェブ解析士協会がさまざまな企業が提供するソリューションを支援プログラムとして割安で、より便利に使える。支援プログラムはウェブ解析ツールにとどまらず、SEO支援ツール、運用型広告支援ツール、SSLやサーバなど多岐にわたる。このように法人会員には実利的なベネフィットがある。

しかし、本当は一番重要なベネフィットはそこではないと思っている。私たちが一番役立つしたいことは法人会員のブランディングや業務支援である。

事業の成果につながるよう企業を応援していきたい

企業ごとに「ウェブ解析士協会」に期待しているものは違うだろう。それぞれの期待に応えられるように、次のような支援活動を進めている。

  • 人材獲得が必要な企業には求人のマッチングイベントを開催する
  • 案件獲得が大事な企業はビジネスマッチングを開催する
  • ブランディングが大事な企業は発表や執筆の機会を提供する
  • 製品やツールの普及なら、製品を含めた使いやすさを含めたセミナーや製品の利用を促す

企業ロゴをもらい、ウェブ解析士境界のサイト下部(赤枠)に次第順次掲載していく予定だが、現在10社以上が法人会員に所属し、4社のロゴを掲載している。

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(※2016年11月23日現在 ウェブ解析士協会webサイト https://www.waca.associates/jp/)

たとえば、株式会社環の場合は、もとのウェブ解析士認定講座に加え、自社の講座やウェブ解析ツールのシビラをウェブ解析士に広げていくミッションがある。

株式会社アフェックスの場合は、自社のアプリの開発力に加え、ウェブ解析によるビジネス改善を事業分野と広げていくミッションがある。

先日入会したアドビシステムズ株式会社の場合も、また違ったミッションがある。企業によって、ミッションが異なれば、それを達成する方法も悩みも異なる。

「ウェブ解析士」個人を応援しているときも、就職・転職やビジネス案件獲得といった個人の悩みや期待に個別に対応してきた。同じように法人会員も個別に対応していきたい。

「ウェブ解析法人会員」か「ウェブ解析“士”法人会員」か

余談だが最初、法人会員の名称について、「ウェブ解析法人会員」か「ウェブ解析士法人会員」か議論になった。何が違うかといえば「士」がつくか、つかないかである。

私は「士」がつかないと思っていた。というのも「協会の会員」だから「士」はつかないだろうと。

しかし、ウェブ解析士マスターにアンケートをとってみたら圧倒的に「士」がついていた。きっと「協会」ではなく「ウェブ解析士」ということにブランドを感じているのだろう。

それはとてもいいことだけど、それにしても聞いてみないとわからないものだと実感した。
でも、よく考えたら社会に貢献する「ウェブ解析士」の集団として活躍してほしいし、価値を感じてほしい。「協会」に属していることは、その手段でしかない。

日本中の企業がウェブ解析を通じて、成功法則を見つけて成長し、そのサービスを受けるユーザがより良い体験が得られるように、企業支援を続けていきたい。

(※2016年11月23日現在)

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江尻 俊章

WACA一般社団法人ウェブ解析士協会代表理事

2000年、株式会社環を創業、2016年株式会社 環 取締役会長退任。業界ではもっとも早い時期からアクセス解析に着目し、アクセス解析を軸にしたコンサルティングを行っている。
アクセス解析ASPサービス「アクセス刑事Pro」、「シビラ」を自社開発、運営、アクセス解析からエリアマーケティングを行う「エリアレポート」を提供している。
著書に「稼ぐホームページ損なホームページ―アクセス解析で一発判明!」「繁盛するWebの秘訣「ウェブ解析入門」
~Web担当者が知っておくべきKPIの活用と実践」がある。