勉強会いいね日記~”髪用ブラシ”1秒で伝えるキャッチコピー、あなたならどうする?

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今から3年前の7月6日。
初めて金沢で勉強会を開催したときのエピソードをご紹介します。

 

人気となった演習

勉強会では、一方通行の発表を聞いていても面白くありません。
せっかくやから、グループでアイデアを出し合っていただこうと企画しています。
その時の演習課題は「ペルソナを考える」でした。

演習の方法はこうです。

[1] 実際の商品の写真をみて、与えられたターゲット層へのキャッチコピーを考える。
[2] キャッチコピーは15文字以内とする。グループで3つ考えてもらう。
[3] 制限時間は10分~15分。
[4] 全チームのコピーを全員で評価する。
[5] 評価が高いキャッチコピーについて意見交換。
[6] 次にターゲット層を変えて、再び[2]から始める。
[7] ターゲットが違うことによるコピーの違いについて意見交換
[8] 一番得点の高いチームの勝ち

ペルソナとして、30代の男性で趣味はテニスという設定で、商品はなんの変哲もないヘアーブラシでした。

商品のヘアーブラシ画像
勉強会のお題

 

ペルソナを意識したコピーが書けるか

評価の方法はシンプルそのもの。全員が目を閉じた状態でコピーをひとつずつ聞きます。
目を閉じるのは他人の評価の影響を受けないため。「おっ!」と思ったら黙って手を上げる。
ただそれだけ。何回手を上げてもかまいません。
自分のグループが考えたコピーに手上げをしてもかまいません。

コピーの読み上げは、ウェブ解析士マスターの椋由紀さんにお願いしました。
島根の方言を完全に封印した「標準語」を自由に操れる方です。

グループの用紙が集まりました。3つずつコピーがあります。
全員が目を閉じるのを確認してから、落ち着いた声でひとつずつ読み上げます。
静かな反応を待ってから、いち、にい、さんと声を出さずに挙手を数えていきます。

と、次のコピーを発表するために用紙に目を落とした椋さん。
ちょっと間をおいてから一語ゆっくりと読み上げました。

「毛根にスマッシュ!」

ただよう静寂。

ぐうっ、思わず左手の拳を口にあてて床を一直線に見つめる。
参加者の肩が小刻みに揺れ、勉強会のスタッフはうしろの席で体を折り曲げてる。

ほぼ全員が手上げ。

あらっ、たくさんの手が上がったわ。
椋さんは表情一つも変えずに数えます。さっ、さすがはマスターや。恐るべし中立性。

結局、このコピーが優勝。

 

1秒で人をとらえるコピーはむずかしい

テニスだからスマッシュ。気になる毛根…。
交錯するイメージが意識を一撃!

どうしたら、わずかな時間でこちらに振り向いてもらえるか。
上級ウェブ解析士講座ではペルソナに触れますし、広告の効果測定の演習もあります。

勉強会だからむずかしい話は抜き。ときには、ゲーム感覚の演習もいいものです。
一般の方も参加できるのでけっこう盛り上がりました。
アンケートの結果でも演習は好評でした。

 

実際のアンケート用紙
とても評価が高いこの演習課題

 

考えてみると

コピーライターでもない私たちの考えるコピーって、どこかで見たり聞いたりしたことから影響を受けています。
よく似たコピーばかりなので目立たなくなるのは当たり前。
感性を刺激する言葉でないと「思わずクリック」してくれません。

文字って大事ですね。感情の化学反応を起こさせるフレーズを書けますか。
画像や動画も使っても最後は「ことば」です。

リスティングには俳句のセンスがいるかも。密かに考えている次第。

この演習、定番になりそう。

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亀井 耕二

気がついたらウェブ解析士のセンセイをしてもう5年。せっかく学んだことが2年ほどで陳腐化してしまう恐怖の業界で頭を抱える毎日です。変幻自在のウェブ技術の千本ノックにどこまで耐えられるか。最近は、少しはコツもつかめてきてウェブの向こう側にいるヒトが意識できるようになりました。ウェブ解析士の勉強会「自社サイトをコストに終わらせないために」を開催してはや4年。お一人でも多くアクセス解析のヒントを持ち帰ってもらいたいと願っております。